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ブラッドのダメージを受けた様子に、ファイも


「ま、待って!ギョクが何か知ってるかも…今ギョクと服を買いに行ってるんだ」


「ギョクと?なんでギョク?」


「あー…リリアナがほら夜とか寂しく無いように昨日からギョクがリリアナの家に住んでるんだよ」


(ブラッド対策だとは言いづらいなぁ…)


「そうか…リリアナが喜んでいるならいいが…」


「それは喜んでたよ!」


うんうん!とファイが頷くと


「じゃ僕が聞いておくから、ブラッドは早まらないでよ!」


「わ、わかった…」


「でもブラッド…もし、もし!リリアナがその相手を好きでデートするなら…どうするの?」


ファイが伺うように聞くと…ブラッドはちょっと考えて…


「その時は…リリアナを応援する…しかし!よっぽどの相手で無ければ許さん!」


「よっぽど?」


「当たり前だ!まずは俺より強い事が条件だ!それに仕事もちゃんとしていないとな!人を食うやつなら却下だ!それと!…」


まだまだ言いそうなブラッドを止めると


「わかった!わかったから!とりあえず聞いておく!だが!その条件に見合うならブラッドは諦めるんだな!」


ファイはそう言うと飛び立ってしまった…


「諦める…」


ファイが言った言葉を考える…


「諦められるかよ…」


ブラッドの呟きは誰にも聞こえなかった…。


「しかし…リリアナと接触があるやつなんて…そう居ないはず…もしや…ハク?」


ブラッドはしばらく考え込むと…スっと闇に消えて行った…。



ハクが部屋で仕事をしていると…


ドンドン!


手荒にノックする音と共にブラッドが入ってきた…


「なんですか?」


あからさまに嫌な顔をすると…


「おい!お前リリアナとデートする予定あるか?」


顔を見るなりそう聞くと


「はぁ?」


何を言っているんだと下を向き仕事を再開すると…


バンッ!


机に手を置くと…


「リリアナが今度誰かとデートするらしい…お前じゃないのか?」


ハクは手を止めると…


「リリアナがデート?」


ブラッドが頷く。


「それは…」


何かを言いかけてハクがやめると…


「なんだ?やっぱりお前なのか?」


ジロっと睨む


「いいえ、私ではありません!リリアナを誘った事も無ければ誘われてもいませんよ…」


ブラッドはその言葉に安心すると


「そうか…それは…押しかけてすまなかった…」


素直に謝ると部屋を出ようとする。


「待ってください…その…リリアナがデートするって言うのは本当なんですか?」


「ああ…ファイが言いに来た…」


「そうです…か」


「仕事中にすまなかった…じゃ今度の食事会はよろしく頼む」


「え、ええわかりました…」


二人は言葉少なめに別れると…ハクはまた仕事を再開する。


しかし…手につかずため息をつくと席をたちお茶を入れる。


リリアナのくれた湯のみを見ながら…またため息をついた…。

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