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「リリアナ~!」


次の日の昼休み、ギョクが迎えに来ると…


「あれ?ギョク?リリアナに何の用だ?」


食堂の面々がギョクに注目すると


「リリアナをちょっと借りてくね~」


さっさとリリアナの手を取り連れていこうとすると


「お、おい!リリアナ大丈夫なのか?」


「はい!ギョクにお願いしてちょっと買い物に行ってきますね!」


「買い物?」


「そう!リリアナデート用の服が欲しいんだって~」


クスクスとギョクが笑うと


「「「「デート!?」」」」


四人とも驚き手が止まる…


「ギ、ギョク!み、みんな違うからね!ほ、ほら行こう!シュカさん夕食の準備までには戻って来ますから!」


リリアナが耳まで赤くしてギョクを引っ張って行ってしまった…


「デート…って誰とだ?」


「なんか聞いてるか?」


みんな覚えがなく首を振る…


「ブラッド様か?」


「もしくは…ファイ?」


ルーダが言うと…


「僕がどうしたの?」


ファイがひょこっと後ろから顔を出す。


「「「ファイ!」」」


三人が驚くと…


「ファイ!お前リリアナとデートするのか?」


「えっ?何のこと?」


ファイが顔を曇らせる…


皆が先程のやり取りを説明すると


「リリアナにそんな相手が…?」


ファイが深刻そうな顔をする。


「今までずっとそばにいたけど…そんな相手いなかったと思うよ…ブラッドくらいかな…?」


ファイがふわぁっと鳥の姿になると…


【ちょっとブラッドに聞いてくる】


そういうなり飛び立ってしまった…


「ファイにも心当たりないと…やっぱりブラッド様か…」


「あの人…我慢てもんが出来ないのかなぁ…」


「「出来ないね!」」


二人が声を揃えて答えた…。



ファイがブラッドの元に向かうと…


「ブラッドー!」


ファイが大声で呼び出すと、面倒臭そうにブラッドが出てきた…


「なんだよ…でかい声出して、今それどころじゃないのに」


「それどころじゃない?やっぱり…」


ファイがブラッドを睨む!


「ブラッド!ルシファー様にあんなに手を出すなって言われてるのに!リリアナをデートに誘ったな!二人っきりで出かけてナニするつもりだ!」


ファイがブラッドに氷の刃を放つと…


「リリアナとデート?」


ヒョイっと刃を避けて首を傾げる。


「とぼけるなよ!リリアナが今度誰かとデートするって言うんでギョクと服を買いに言ったんだぞ!お前じゃなきゃ誰だって言うんだ!」


地面を氷が這っていきブラッドを足から凍らせる。


「リリアナが…誰かと…デート…」


ブラッドは避けることなくファイの氷に覆われていく。


「抵抗しないってことは覚えがあるんだな!」


ファイがそのまま凍らせようとすると…


「誰がリリアナとデートするんだ!教えろ!」


ブラッドが一瞬で氷を砕いてファイの首を掴む!


「グッ!ブラッドじゃ…ないの?」


ファイが苦しそうに聞くと…


「俺じゃない!」


ブラッドの目が赤く染まり…牙をむき出す!


ファイはブラッドの手を蹴りあげてどうにか逃れると…


「この…馬鹿力…」


苦しそうに息を整える。


「ファイ!言え!リリアナの相手は?」


「だから!僕も知らないの!ブラッドだと思ってたんだから!」


「くっそ…許さんぞ!リリアナとデートなんて!止めさせてやる!」


「待って!」


ファイがブラッドを止めると…


「僕より慌てる奴見て少し冷静になったよ…ブラッド…リリアナはデートを承諾したんだよ…だから服を買いに言ったんだ、そのデートをぶち壊すってことはリリアナを悲しませる事になるんじゃ…」


ファイの言葉にブラッドはピタッと立ち止まる…


「じゃあどうしろと?黙って見てろと?」


ブラッドはファイを睨みつけた。

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