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仕事が終わり、ハク様の部屋に向かっている。


部屋に着くと扉をノックして入ると…


「すみません…ちょっと待っててください…」


ハク様の仕事がまだ終わっていないらしく部屋の椅子を勧められ座って待つことになった。


ハク様の仕事する顔を眺めていると…


(お茶でも入れようかな…)


リリアナは邪魔をしないようにそっとたつとお湯を沸かしてお茶を入れる。


「あっ…」


棚にはリリアナがお土産にした湯のみが一番前に置いてあった…


(なんか…嬉しいなぁ)


リリアナはその湯のみを取り出すと、お茶を入れた…。


「ハク様…よろしけばお茶をどうぞ」


リリアナがお茶を持ってハク様の机に邪魔にならないように置くと…


「ありがとうございます、ちょうど飲みたいと思っていました」


ハク様がお茶を飲んで一息いれると…


「湯のみ早速使って頂いてるんですね、嬉しいです」


リリアナが湯のみを見つめる。


「それは…せっかく貰ったものを使わないのは勿体ないですからね…」


「それでも…嬉しいです」


リリアナの素直な気持ちにつられ…つい口が滑る…


「このように…気持ちのこもったプレゼントを喜ばないわけないでしょう…」


「えっ」


「あっ…いや…」


ハク様がきまり悪そうに手で口元を隠し横を向く…そして…ボソッと…


「この…梅柄は私が梅を好きだからでしょう?」


「はい」


「この白い色も私を思ってではないのですか?」


「そうです!」


リリアナが分かってもらえた事に喜ぶと…


「こんなプレゼントをもらって喜ばない方がおかしいでしょうが…」


ハクが聞こえないように呟くと…


「それで…今日はそのお礼を渡そうと呼びました…」


そう言うと…何も無い空間から何かを取り出す。


「これは…私から…そしてこれはルシファー様からです」


「ルシファー様?」


リリアナが二つ受け取ると…


「じ、じゃあハク様からのを見てもいいですか?」


どうぞと手で促される。


リリアナが袋を開けると中からクリーム色のエプロンが出てきた。


「可愛い!それに…ピッタリです!」


リリアナが自分に合わせて見ると丈の長さがちょうどよかった。


「コレで食堂のお仕事を頑張って下さい」


ハクが満足そうに微笑む。


続けてルシファー様の袋を見ると…手紙が添えられていた。



愛しいリリアナへ


直接渡せなくてすみません。


また近いうちに会いに行きますからそれまでいい子に…


ルシファー


短いながらもルシファー様の愛を感じる。


リリアナは手紙を大事そうにしまうと…袋を開けた。


「これは…バッグ?」


それはなんの変哲もない茶色いバッグだった…


「ブッ!」


ハク様がそのバッグを見て噎せる!


「そ、それは…」


ハク様が驚いてバッグを見ると…


「ハク様?」


リリアナが慌てているハク様に声をかけると…


「そ、そのバッグは…魔法のバッグですね…ちょっと見てもよろしいですか?」


リリアナがバッグをハク様に渡すと…


「全く…ルシファー様は…」


ハクがため息をついた。





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