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ぶれいぶそーど!

作者: 海風ソルト

これはほんの少し。勇気の物語。


〜授業参観〜

今日は授業参観。今は算数の時間です。

「みなさん 今日は足し算のお勉強をしましょう。

お父さん、お母さんも見に来ていますね。

緊張すると思いますけど頑張りましょうね」

先生がみんなの緊張をほぐそうとしています。

みんなヒソヒソ、ソワソワ、後ろを向いてお母さん、お父さんを探しています。

「ねぇ、天ちゃんのお父さんとお母さんきてる?」

「きてるよ!とってもきんちょうする。」

「空くんのおとうさん、おかあさんは?」

「僕のおとうさん、お母さんもきてるよ!

だから僕もきんちょうする。」

「それじゃあみんな7➕4=はなにかな?わかる人?

んー、だれもいないのかな?」

空くんは授業参観前日がんばって予習を

両親の見ていないところでしてきましたので

答えは分かっています。

でももしかしたら間違っているかもしれないという気持ちと

恥ずかしい気持ちからなかなか手をあげる勇気がでません。」

ソワソワしている空くんに天ちゃんが声かけをします。

「がんばって!」

その言葉に励まされて空くんは自分にできる精一杯の高さで手をあげました。

「あ、はい!空くん」

なんだか足が重く、黒板までの距離が果てしなく遠く感じました。

白いチョークを手に取り、震えながら答えをかきました。

「うーん、ちょっと違うかな?」

先生が答えます。せっかく一生懸命勉強してきたのにという気持ちから

空くんはガクッと肩をおとして、同時に恥ずかしさがでてきて動けなくなってしました。

その時後ろから足音が聞こえてきました。

天ちゃんでした。

天ちゃんは優しく空くんの右手を持って一緒に答えを書きました。

「正解です。」

そう先生がいうと教室中から拍手がわき起こりました。

「あ、ありがとう。」

顔を赤らめながら空くんが言葉を絞り出します。

「どういたしまして。」

笑顔で答える天ちゃん。

その笑顔で空くんも元気がでて教室のみんなも笑顔になりました。


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