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 21歳の春、わたしは就職を理由に、1人地元を離れ、誰もわたしという人間を知っている者のいない街で新生活を始めた。

もともと友達の少ないわたしには、地元には両親と弟と、祖父母くらいしか親しい人間はいなかったし、それほど心残りはなかった。





地元にいるときから、年を経るごとに老いていく両親や、まだまだ手間もお金もかかる弟と離れて暮らすというのに対して、寂しさを感じなかったといえば嘘になる。しかし、わたしは一刻も早く、この土地を出て、1人になりたかったのだ。





わたしが生まれ育った町は、良くも悪くも田舎であった。風が強いと風に乗って近所の家畜のなんとも言えぬ獣の匂いが漂ってくるし、緑が多いと言えば聞こえがいいけど、むしろ緑以外何もないようなところだった。



そこについてはわたしは特に言及するつもりはないけれど、とにかく、わたしは何が嫌なのかわからないまま、家族を残して地元を出たのであった。






後悔はしていない。決して。

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