1/4
1
自分で言うのもなんだけれど、小さいころから感受性は人一倍強い子どもであったように思う。
人の感情はよく喜怒哀楽で表現されることが多いけれど、わたしは時にその4つのなかのどの感情にも属さないような感情にさいなまれることが多々あるのであった。
語彙力のないわたしには、その感情になんという名前を付けたらいいのかわからなかったけれど、それは申し訳なさというか、かわいそうさというか、とにかくそんな感情を抱くのであった。
そして、その感情を感じる場面はだいたい決まっていて、両親だとか、兄弟だとか、祖父母だとか、特に親しい血縁者に対して感じることが多いのであった。
わたしは、その原因のおおもとは幼少期からの母親との関係にあると思っている。独占欲が強く、精神的にどこかアンバランスさを感じずにはいられない母親と、わたしとの関係に。
ここでそれを話すと長くなってしまうだろうから、わたしと母親との話は後々していこうと思う。