ケモミミメイドとギルド
窓から射し込む朝日で目を覚ました俺は朝食の準備ができるのを待っていた。
正直晩御飯を食べすに寝てしまったのでかなりの空腹だ。お腹と背中がくっつくレベルでお腹がすいた。
するとドアをノックする音が聞こえた。俺はすぐにドアにむかう。
するとそこには頭にケモミミがついているメイドさんがいた。
腰まで伸びた綺麗な銀髪に宝石よりも綺麗だと思えるほどの金色の瞳。身長は俺の胸くらいの高さで、犬の耳だろうか?のケモミミがピコピコ動いている。
そのメイドさんを見た瞬間俺は反射的に行動していた。
俺は勢いよく正座し、頭を下げた!
そう! 土下座である!!!
そして俺はそのまま叫ぶ!魂からくる願いを!!
「そのケモミミとしっぽをモフらせて下さい!!」
「ふぇぇぇえええええ~~~~!?」
俺のそんな行動を見てメイドさんはあたふたしている。ビックリしてミミとしっぽがピンっとのびていて最高だった。
しかしそこでやっと俺も少し冷静になった。
やってしまった。だが理解して欲しい、オタクの前にいきなりケモミミメイドが現れたら興奮するだろう?そしたらあんな行動も仕方ないよね!
そんな誰にしているかわからない言い訳を思いながら、立ち上がってメイドさんに謝罪する。
「いきなりすいませんでした。つい興奮して変なことを言いました。忘れてください」
そんな俺を見てメイドさんは落ち着きを取り戻してくれた。まだ少し顔は赤いが問題ないだろう。
「あ、あの、奈緒様はこのミミとしっぽを見て気持ち悪いとは思わないのですか?」
落ち着いてくれたと思っていたらおそるおそるという感じで、そんな変な質問をしてきた。
ほんとに何を言っているんだか。俺はそうあきれながら答える
「何言ってるんですか?とても可愛いじゃないですか」
そう答えた俺を見てそのメイドさんは何か驚いている。そんなに変なことを言っただろうか?
「そんなことを言ってくれたのは奈緒様が初めてです」
顔を赤くし照れながらそんなことを言ってきた。
「それはみんな見る目がありませんね」
「この世界では私たち獣人族は気持ち悪いと差別されるのが普通なんですよ?」
それを聞いて俺は衝撃を受けずにはいられなかった!
「この世界の人達おかしいだろぉ!!なんでこんなにも可愛い獣耳っ娘を気持ち悪がれるんだよ!目がくさってんだろおぉ!!!」
「お、落ち着いてください奈緒様!!」
っと、どうやら心の声が盛大に漏れていたらしい。そろそろ危ない奴になりそうなので気をつけないと。
「すいません。つい心の声がもれました」
「い、いえ気にしないでください。あらためまして私はミア·ウルフと申します。食事の準備ができましたのでお呼びしにきました。」
「それはわざわざありがとうございます。知っていると思いますが俺は伊藤奈緒です。よろしくお願いします。」
「はい!よろしくお願いします。それとメイドの私に敬語はふようですよ」
「わかったよ。ミアさんも俺と話すときは楽にしていいよ」
かるく挨拶をすませ、さぁ食堂へ行こう。
食堂では、ミアさんと話していて遅れたせいか誰もいなかったのでパパッと食事を終えてギルドに行くことにした。ギルドまではミアさんが案内してくれる。
案内のついでに町も案内してくれてとてもたのしかった。デートみたいだと思ってたのは秘密だ。
そしてギルドが見えてきた。ギルドはアニメでよくある感じの建物で剣をクロスさせた看板が目印になっていた。そんなギルドの中は酒場と受付がいっしょになっているこれまたよくある感じでできている。
酒場には厳つい冒険者達がいてこちらをみている。その中でも一番厳つい顔をしている奴がこっちにきて威圧しながら言ってきた。
「おい!ガキ!薄汚い獣なんてつれてきてんじゃねーぞ!!」
俺はそれを聞いて怒りがこみあげてきた。こんなにむかついたのはいつぶりだろうか。すごく優しいミアさんにこんなことを言う奴を俺は許すことはできない!
「も、もうしわ【外見の違いだけでそんな事を言うなんて小さい男だな】・・・え?」
俺はミアさんの謝罪にかぶせて最後まで言わせない。ミアさんはそんな俺の行動に驚いているが今はそれよりも目の前で顔を真っ赤にして怒りをあらわにしている冒険者をなんとかしなければ、実際なにも考えずに言ってしまったのでけっこうやばい状況だ。
でも俺は後悔していない、こいつもぜったい懲らしめてやる!。考えろ!どうすればこいつを懲らしめられる?どうすればこいつを倒す力が手に入る?
俺のステータス値じゃあどうやっても勝てない、なら強力な武器があればいい!
強力な武器なら俺のスキルで作れるはず!!
イメージしろ!俺が使える強力な武器を!!剣?いや、むりだ。もっと速くて俺のステータス値に影響されない武器それは!!
俺はイメージ作成で思いついた武器を作成する!今までで一番強い光を放つ魔法陣からは一つの拳銃が出てくる!
相手があっけにとられてる間に俺は拳銃の引き金を引いた。
すると大きな音とともに銃口から電磁加速された鉛玉が出てくる。その鉛玉は一瞬で相手にあたり相手を吹き飛ばした。
電磁加速された鉛玉はかなりの威力があり相手は白目を剥いて気絶していた。そして俺も武器を作るためにMPを一気に失ったため意識を手放した。