対応の差
俺はドキドキしながら自分のステータスを見て叫ばずにはいられなかった
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伊藤奈緒 18歳 男 レベル:1
種族:オタク
天職:生産職(全般)
HP 50/50
MP 30/30
攻撃力 10
防御力 10
敏捷力 10
スキル
【幸運Lv.9】 【直感Lv.MAX】 【器用Lv.MAX】 【鑑定Lv.5】 【アイテムボックスLv.1】
職業魔法
【イメージ作成Lv.1】【エンチェントLv.1】 【品種改良Lv.1】 【生産職の極みLv.1】
ユニーク魔法
【魔改造Lv.1】 【スキル、魔法経験値UPLv.1】
なんだこのツッコミどころ満載のステータスは! まず最初に種族がオタクってどういうことだよ!? なんで人間認定されてないの!しかもこれじゃあせっかく隠してたのにオタクだって事がバレバレじゃん!!
次に天職が戦闘職じゃなくて生産職(全般)ってあやふやすぎるしステータス値も低すぎじゃない!下手したらこの世界の一般人くらいのステータスな気がするよ!
あとなんでスキルLv.MAXなのがいくつもあるの!?
そもそも幸運とか直感ってどんなスキルなのかもわからないし!他にもツッコミどころが多すぎるよ! 周りの人達も俺のステータスが弱すぎて苦笑いだよ!
俺は絶望で頭を抱える。すると気まずそうに王女様が声をかけてくれた。
「げ、元気を出してください スキルLv.MAXなんてその道のプロでもいませんから!」
「ありがとうございます王女様 しかしこのステータスでは魔王討伐には役に立てそうもありません」
「そ、それはそうかもしれませんが···」
「すいません王女様」
俺はそう言って落ち込みながら壁際によりかかり他の人のステータスの確認が終わるのをまつ。
達也達はそのステータスの高さから王宮の人達に囲まれチヤホヤされていている。
それを羨ましいと思いながら見ていると、他の人のステータス確認が終わったのか王宮に務めている騎士が注目するように言う
「これから貴様らのステータス値が近い奴らでグループを作りそのグループで訓練をしてもらう! 指示に従うように!」
騎士が周りの人達に指示をだしてグループを組ませている。もちろん達也、みき、ゆきは同じグループだ! そんななか俺の所にきた騎士は
「お前と近いステータスの者はいないからお前は一人グループだ」
「わかりました、俺はどんな訓練をすればいいですか?」
俺の質問に騎士は面倒くさそうな顔をしながら
「お前のようにセンスのない奴の訓練方なんて知らんしお前一人に騎士をつけることもできん! ギルドに依頼を出しておいたからお前は明日からそこに行け!」
騎士は言うことはもう無いとばかりに言ってしまった。まぁそんなものだろうと思いながら部屋に戻ろうとするとさっきと違う騎士に止められ
「お前は今日から違う部屋で生活してもら」
そう言われ俺は王宮の少し離れた所に連れてかれる。ついて行った先にあったのは古くてボロい家で大きさは少し大きいかなぐらいの一軒家だ。
「食事などはメイドがはこぶ、以上だ」
俺のステータスが弱いと知るとこうも対応を変えるとはさすがあの胡散臭い国王だなと思いながらまぁ何とかなるかと、俺は家に入っていった。