第六話
できたから投稿
「いいかい?まず、幻想郷には霊力、魔力、妖力、神力の四つの力があるんだ」
「ふむふむ」
「私が持っているのは妖力だ。力は、基本的には人間が霊力、魔法使いが魔力、妖怪が妖力、神が神力を持っているんだ。ただ、半人半妖とか、幾つかの例外はあるけどな」
「俺が持っているのは……魔力と霊力か」
「そう。それもかなりの量だね。これなら弾幕さえ撃てればかなり強くなれるよ」
「マジか」
「本当さ。鬼は嘘はつかないよ」
「そいつはありがたいな」
「力に関してはこのくらいか。あとは、能力について分かればいいんだけどね」
「ま、いつか分かるだろ」
「それもそうだ。というわけだから、早速一発でいいから撃ってみな」
「うし、まかせろ!」
「大切なのはイメージすることだよ」
「(イメージ……弾幕だから、こんな感じか?)」
彼が大きな魔力の塊を放つと、それは左右に広がる。
「へぇ。うまいじゃないか。蒼夜は才能あるかもね」
「それはどうも……と、やっぱり長くは維持できないな」
初めての弾幕だが、一度で成功する蒼夜。
しかし、制御がうまくできずに弾幕は消滅する。
「最初だからまだ魔力の制御に慣れていないんだよ。逆に、最初から制御までできたら、そっちの方が怖いよ」
「それもそうだな」
二人がそんなことを話していると……。
「確かにこの近くから魔力が感じられたんだぜ……」
近くの草むらがガサガサと揺れる。
「誰だ?」
蒼夜が草むらに近付くと、そこから少女が現れる。
「…ふう。やっと草むらから脱出できたんだぜ」
「お前は誰だ?」
「私か?私は霧雨魔理沙。普通の魔法使いなんだぜ!魔理沙でいいんだぜ」
「(普通のって、普通じゃない魔法使いもいるのか?)そうか、俺は神崎蒼夜、最近ここにきた元外来人だ。なら、俺も蒼夜でいい」
「わかったんだぜ。元ってことは、ここに住むんだろ?なら、弾幕は撃てるのか?」
「本当にほんの少しだけならな」
「そうか。なら、私が教えてやるんだぜ?私も使うのは魔力だからな」
「うーん、せっかくだが、遠慮しとく。でも、魔理沙には戦える様になったらそれを見てほしいな」
「わかったんだぜ。なら、私はそれを楽しみに待っているんだぜ!じゃあな!」
そう言うと、魔理沙は手に持った箒にまたがり、地を蹴って浮かび上がると、ものすごい速度で空を飛んでいった。
「随分と速いな」
「魔理沙は幻想郷にいる人間のなかでは最速だからな」
「………まてよ?人間のなかではってことは、妖怪のなかにはあれより速い奴が居るのか?」
「ああ、射命丸文っていって、こっちは正真正銘幻想郷最速だよ」
「すげぇな。俺も速く飛べるかな?」
「それは蒼夜の努力次第だな」
「それもそうだな。じゃあ、練習の続きだ!」
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