第五話
前回、大変な伏線を出してしまった………orz
「うわあぁぁああ!」
スキマの先は紫の宣言通り博霊神社の空高く。
「あんのBBAァァアア!絶対覚えてろよ!」
蒼夜は発端の紫に悪態をつくが、本人はいないので意味は無い。
「これは何とかして飛ばないとマジで死ぬぞ。うおぉぉおお!」
とりあえず、スキマの中で紫から聞いた話を思い出す。
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「まずは自分の中の霊力と魔力を感じ取りなさい。そしたら、どちらか好きな方を自分の体を進行方向へ押す様に放ちなさい」
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「(目覚めろ俺の中の力、目覚めろ俺の力、目覚めろ力)」
「………よし、見えたっ!あとは、こいつをブースターの様に、放つ!」
蒼夜がイメージしたのは某機動戦士たちについている足のブースター。
足の裏から勢いよく霊力を放つことで、速度を殺すことに成功する。
「うし!っと」
飛ぶことができたことに喜びながら無事着地する蒼夜。
「なんだ?って蒼夜!?何で空から落ちてきたんだ?」
「萃香、それはな、かくかくしかじかで」
「つまり、紫に落とされたのか?」
「そう言うことだ。そのおかげで飛べるようにはなったが、それでも一発殴りたいな。あのBBAめ」
「誰がBBAなのかしら?」
「いや、紫以外に誰が………あ」
後ろから質問がきたので答える蒼夜。
しかし、聞き覚えのある声に振り向くと、そこには額に青筋を立てた紫が。
「ふ~ん。あなた、私のことをそう思ってたの」
「あ、え、いや、その」
「じゃあ、今から早速弾幕の練習でもしましょうか?」
「誠に申し訳ございませんでした」
紫の気迫に思わず土下座で謝る蒼夜。
「はあ………まあいいわ。その代わり、次からは弾幕が飛んでくることを覚えておきなさい」
「はい!了解したであります!(くそ、いつか絶対に仕返ししてやるからな)」
「まあ、とりあえず飛行については及第点ね。少し飛び方が特殊だけど」
「おい。飛行について(・・・)はってどういうことだ?」
「あなたにはこれから1人でも死ぬことが内容に特訓をしてもらうわ。まあ、そうは言っても後は弾幕とスペルカードの使い方を知ってもらうだけだけどね」
「弾幕は何となくわかるんだが、スペルカードってなんだ?」
「スペルカードっていうのは、ようは弾幕ごっこで使う必殺技をこめた紙のことよ」
そう言って紫はスキマから一枚の紙を取り出す。
その紙には幾何学的な模様が描かれている。
「境符『波と粒の境界』」
スペカの名前を唱えた瞬間、紫の周りから弾幕が放たれる。
「………綺麗だ」
「でしょう?スペルカードは、ただ相手を倒すだけじゃなく、相手や観客を「魅せる」ものでもあるの」
蒼夜が弾幕に見とれていると、紫が得意そうに言う。
「ああ、本当に綺麗だ。……俺もあんな弾幕を放てるようになるのか?」
「それはあなた次第ね」
「…おし!んじゃまあ、明日から始まる弾幕の練習、頑張るか!」
「うふふ、その調子よ。……でも、誰に教えさせましょうか?」
「なんだ?紫が教えてくれるんじゃないのか?」
紫が教えてくれると思っていた蒼夜は驚いた顔で聞く。
「最初はそうしようと思っていたのだけど、最近、結界が緩んできたみたいでね。私はそちらのほうを見てこなくてはならないのよ」
「そうか……」
紫の説明を聞き、少し残念そうにする蒼夜。
「あら、そんなに私に教えて欲しかった?」
「いや、あのときの弾幕がきれいだったからさ」
「あら、そうだったの(そこまであの弾幕を気に入ってくれたのかしらね?)」
「なら、私が教えてやるよ!」
二人が悩んでいるなか、一人名乗り出たのは萃香。
「良いのか?」
「勿論さ!ここで出会ったのも何かの縁、私にどーんと任せな!」
「そうか、なら頼む」
「ああ!大船に乗ったつもりでいな!」
…こうして、蒼夜の修行が始まった。
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