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日常が終わる音。そして新たなステージへ

2020年2月。小学6年生だった僕、大紫おおむらさき りんは母の朝ごはんを作る音で目が覚めた…訳ではなかった。

というのも朝5時から友達と某建築ありきのバトルロワイヤルゲームにのめり込むのが日課であり、既に起床しゲームをしていたからだ。


「おっけーワンダンワンダン!詰めるねー!」

「はいはーい。これラスパだからガンガンいこう!」


友達とVCを繋ぎながら敵を倒していく。


「おっけやった!ビクローイ!GG!」

「ナイスナイス!朝から調子いいねえ!そろそろ朝ご飯できるからここまでね〜」

「おっけー乙!また学校で」


朝からゲームに勝つことができて気分は上々だ。

テレビをつけるとちょうど新型コロナウイルスのニュースが目に入った。


「最近日本にも入ってきたわよねぇ…大丈夫かしら…」


と、母は心配そうに呟く。


「んー」


自分の身の回りで起こっている訳ではなかったので僕には興味がない。

新型コロナウイルスが日本に入ってきてすぐの頃、世間では卒業シーズンに差しかかろうとしていた。


送迎の車に揺られ学校の近くに降ろされ、いつもの時間、いつもの友達、いつもの道を歩いていく。


「おはよー」

「「「おはよー」」」


教室に入るといつも通りみんながいて、おはようを返してくれる。


「よー凛!今朝の試合めっちゃ良かったよな!」

「だね!決まったわ〜まさかあそこで…」


なんて、たわいのない話で盛り上がっているいつもの日常、ずっと続いていくと思っていた日常が、今日で終わるとは思ってもみなかった。


キーンコーンカーンコーン


下校のチャイムが鳴り、みんなそれぞれの帰路に着く。僕は毎週金曜日は硬式テニスのクラブチームでテニスをしていた。


「凛くんさ、中学でもテニス続ける?」


コーチから休憩中に投げかけられた。僕はその場しのぎでこう答えた。


「んー聞く限り軟式しかないんですよねぇ…だからやるとしても軟式に切り替えるか、硬式の部活立ち上げるかですねぇ」

「そうなるよねぇ…分かったありがとう。」


それ以外特に目立ったこともなくその日の活動は終了した。

帰宅して夜ご飯を待ちながらニュースを見ていると、緊急会見が開かれていた。

そこで、驚くべきことを告げられた。


「来週より、新型コロナウイルス対策のため、全国の小中学校を休校とします。」


耳を疑った。しばらくその言葉を理解するのが遅れた。

理解すると同時に言葉に表せないほどの嬉しさが溢れてきた。

飛び跳ねて喜び、家中を駆け回った。


しかし、その背後では今までの日常が音もなく崩れ去っていった…

僕はそのことに気づくことは出来なかった。


そこからは一切合切の日常生活が制限され、気づけば卒業式の当日となった。

休校になったことは嬉しくもあったが、友達に会えないのはとても寂しかった。


卒業するとはいえ小規模な学校だったのでみんな同じ中学に進学する。だから、寂しさは少なかった。

強いて言うなら、小学校というものから巣立つことにはそれなりの悲しさや寂しさを感じた。


来賓の方や、保護者が少ないどこか物寂しい卒業式を終え、最後のホームルームの時間になった。

担任の先生は自分の経験を元に友達の大切さについて話してくれた。


「皆さんがこの素晴らしい仲間に出会えたこと、そして私が皆さんと出会えたことは限りなく奇跡に近いことです。そんな強運の持ち主である皆さん。これからも友達と助け合い、素晴らしい人生を歩むことを期待しています。」


その言葉で締めくくられるだろうと思っていたが、ここで予想外の言葉が担任から放たれる。


「じゃあ、せっかくだから今日の日直さん。なにか一言お願いしてもいかな?」


可哀想に…と僕は思った。だが、誰も立ち上がらない。

不思議に思った。


日直は僕だった。


「あ、僕!?」

「そう!凛くん。お願いできるかな。」


非常にまずい…

お説教を受ける時の言い訳を考える時くらいの速度で思考を巡らせた。


「えーあー…そうね…じゃあ、皆さん!6年間ありがとうございました!とても楽しい時間でした!そして、これからもよろしくお願いします!」


我ながら完璧だと思った。先生の話にも多少つながりが見えるし、なによりこういう時は長々しゃべるよりこれくらい簡潔な方がいいと思った。


「ありがとう!こちらこそ、楽しい2年間だったよ!」


と、先生は泣きながら僕の手をにぎってきた。

正直少し照れ臭かったけど、結果盛大な拍手をもらったからよしとしよう。

たくさんの後輩たちから見送られ、僕たちは外へと歩いて行った。


こうして僕の小学校生活は幕を下ろした。



四月。

桜が咲き乱れる中、着なれない制服を身にまとい、新たな生活の場へ、中学校へと歩みを進める。

初めて小説を書いてみました。

至らぬところが多々あるとは思いますが、どうか温かい目で見守っていただけると幸いです。

この作品は実話を元に製作しています。登場人物名や学校名等は実際のものとは異なりますが、ストーリーや主人公の内面はほとんど過去にあったものと同じになっています。

第一話はほとんどテニスに触れませんでしたねw

次回からはいよいよ中学編スタートです!!ぜひお楽しみください。

忙しい身ではありますが都続き頑張って書いていきますので、どうか応援のほどよろしくお願いします。

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