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夢見るアイ  作者: 玉名 くじら
第一章

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3/8

03 ドアを開けたらギャルがいた


 今日も朝から憂鬱だ。

 昨日までは『繋がらない』や『応答なし』等のコメントが表示されていたが、今日はアプリが起動すらしなくなっていた。

 またぞろ、ネットやSNSで調べてみると、そこは阿鼻叫喚の嵐だった。

 今までAIに頼りきっていたであろう者達からの恨み辛みが容赦無く書かれていた。

 なぜそんなにも暴言を吐く事ができるのか不思議でしょうがなかった。


 これ以上見ていても精神衛生上良くないなと思い、ブラウザを閉じた。

 つけっ放しのテレビからはニュースが流れていて、世界規模でAIが応答しなくなっていると、ニュースキャスターとコメンテーターがわざとらしく険しい表情で話し合っていた。

 そんな時に突如画面内が慌ただしくなった。


 『……番組の途中ですが、羽田空港から緊急の情報が入りました。

 今日午前5時すぎに、羽田空港のD滑走路近くの誘導路に、国籍不明の戦闘機1機が放置されているのを、点検中の空港職員が発見しました。

 防衛省によりますと、機体は濃いグレーの塗装が施されたステルス性能を持つ最新鋭機とみられますが、垂直尾翼に国籍を示すエンブレムなどはなく、自衛隊の防空レーダーにも飛来した記録は一切残っていないということです。

 現場では現在、化学防護服を着た自衛隊の特殊部隊が機体内部の確認を進めていますが、パイロットの姿は確認されていません。

 この影響で、羽田空港は現在全ての滑走路が閉鎖されており、政府は午前8時から官邸対策室で緊急の会議を開く方針です』


 「おいおい物騒だな…」

 気になって他のチャンネルにも変えてみる。


 『本日早朝、羽田空港の誘導路付近にて、国籍不明の戦闘機1機が放置されているのを空港職員が発見しました。防衛省によりますと、周辺のレーダーには機影が捉えられておらず、同盟国を含めた関係各所が機体の身元や飛来ルートの調査を急いでいます』


 『郡司さん、羽田の管制レーダーだけでなく、自衛隊の対空警戒網(バッジシステム)にも一切反応がなかったそうですね……」


 『…羽田空港の全滑走路が閉鎖され、空の便に大きな混乱が出ているようです』


 『テロの可能性により厳戒態勢が敷かれている模様です』


 そういえば、やたらとヘリコプターが飛んでいるなとは思ったんだよな。

 テレビと外を交互に見てしまう。


 それからというもの、各局この話題で持ちきりだ。

 朝からこんなニュースになるとは、日本も物騒になったものだな。

 スマホの通知が鳴り止まないので見てみると、SNSのタイムラインは凄い事になっていた。

 あれこれいろんな憶測が飛び交っていた。

 きっとこの中に正解に関する情報なんて無いんだろう。


 だが、俺には関係のない事だ。

 温くなったコーヒーを一気に呷り、ジャケットを羽織る。

 リモコンでテレビを消して、ガス栓がしまっている事を確認してから、カバンを持って玄関へ向かった。

 「電車止まってないよな…」

 今更ながらに交通の影響を案じてしまったが、流石にここまでは影響は無いだろう。


 靴を履いて、玄関を開けるとそこには、見知らぬ女子高生くらいの少女がいた。

 なんで女子高生って分かるかって?

 こんな渋谷とかにいそうなギャルっぽい格好しているのは、大抵は女子高生だからな。

 偏見と言われるかもしれないが、俺はそう思っている。


 プラチナピンクのサイドポニーといういかにもな髪型で、顔つきは非常に整っていた。

 メイクなどしなくても目は大きいし、それぞれの顔のパーツも完璧だが、どこか人懐っこい印象があった。

 赤いチェックの短すぎるスカート。そこにピンクのカーディガンを腰に巻いていた。

 上は白いシャツだが、胸元ははだけており、だらしないくらい緩くリボンをつけていた。

 黒のローファーに黒いハイソックスを履いていた。

 手首には何の意味があるのか同じようなピンク色のシュシュをつけていた。

 もう少し、色にメリハリをつけてもいいんじゃないだろうか?


 まぁ、パッと見ただけで、こんなにもギャル成分100%なのだ。

 しかし、こんな子が一体俺に何の用だろうか。

 脅されるような事はしていないはずなんだが……。

 もしかして、部屋をお間違えではないかな、お嬢さん?


 その少女と目があうと、少女はニンマリとした笑顔をする。

 そして、ほんの少し顔を朱らめながら口を開いた。

 「会いたかったっしょ」

 俺はその少女の発した言葉の意味するとことが全く分からなかった。

 そして、ヘリコプターの飛ぶ音だけがやたらと耳に入ってきたのだった。


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