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夢見るアイ  作者: 玉名 くじら
第一章

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21/46

21 初めてのお買い物④


 「22万4000円になります」

 「は?」

 俺が煽ったからだろうか。

 何で下着だけで40万もいくんだよ。

 確かカードの残高はあったはず。月初めだし大丈夫だよな。

 「か…カードで」

 「一括でよろしかったですか?」

 「あっはい…」

 ここでエラーになったら逆に恥ずかしい。


 何とか支払いを済ませ、お店を出る。

 なぜかここでも店員さん達が微笑ましい表情をしていたな。

 売上がよかったからか?

 さっきのお店でもそうだがポイントカードを渡された。それも束で。

 これは俺が持っていても仕方がないから後で四人に渡そう。


 店を出るとユイと星羅が両サイドにピッタリとつく。

 「コージ聞いたよー」

 「あはっ。まさか、もっとエッチなもん買ってこいなんて、大胆ですねー」

 「ご要望どーり、いっぱい選んできたよー」

 「楽しみにしててくださいねー。ふふふ」

 そんなに揶揄わないでくれ。タダノヌノジャナイデスカー。


 振り返るとドヤ顔の静と、満面の笑顔の寧々。

 そんなに好みのものがあったんですねー。良かったですねー。

 そして、両脇をがっつり掴まれる。

 「え、なに?」

 「いや、服。普段着」

 「そうですよ。お忘れですかー?」

 ため息をつく間もなく、俺は引きずられるように各店舗を巡らされた。

 だから静さん、着物は買いませんって。


 そして服や雑貨など文字通り山のように購入した。

 漫画やアニメでしか見たことなかったよ。

 まさか自分がやる事になるとはね。

 前が見えなくなるほど、こんなに荷物持たされるとはね。

 ユイ達も持ってるが、俺だけ凄い量だ。

 前がみえねェ…。


 「いやー買ったねー」

 ユイがホクホクした笑顔でそんな事を言うけれど、全部俺の金だ。

 まぁ、俺もユイ達には好きなものを着て欲しいしな。

 別にそこにお金を使うのは吝かじゃない。

 こうして俺の前に現れてくれたんだ。彼女達の為に使うのは当然の事だ。

 ただ一人寧々だけが、申し訳なさそうにしている。もっと堂々としていていいんですよ。


 「ところでどうしてここに来たんですか?」

 星羅が小首を傾げて問う。その仕草はあざとかわいくてとても卑怯だと思う。

 まぁ、確かに服を買うだけなら駅の方にあるパルコや西武でも問題なかったんだ。

 「ここには水族館とテーマパークがあってな。折角だから見て回ろうと思ったんだ」

 「「「「!?」」」」

 四人の表情が一気に変わった。

 「あ、あーしナンジャタウンの方行きたい!」

 「わたしもそっちの方に興味がありますね」

 ユイと星羅は賑やかな方が好きなんだな。まぁ知ってた。


 「わたくしは水族館の方が…」

 「あたしも…」

 静は淡々と。寧々はおずおずといった感じで答える。

 「俺も最初はそっちに行こうと思ってたんだが、この荷物じゃあな。流石に他のお客さんの迷惑になっちゃうから」

 「あ、あーしも持つよ」

 ユイに遅れる事三人も荷物を持とうとするが、五人で分けたところで横幅は変わらないんだよ。

 そんな時、どこからかお腹の鳴る音が聞こえた。それも四つも。


 「まぁ、明日とかに来てもいいしな。それにお腹減ってるんだろう?」

 「うん」

 「これは胃腸の活動が活発になっているだけで、別にお腹が減った合図というわけでは…」

 「静、素直に言えばいいのにー」

 「そうそう。一番大きな音してたもんね」

 「違います。10デシベル星羅さんの方が大きかったです」

 「そ…そんな事ないわよ。ねぇ寧々?」

 「あたしに振らないでくださぃ……」

 別にお腹が鳴ってもいいと思うのだが、やっぱりそういう所がちゃんと女の子なんだな。


 「じゃあ何か食べてこうか?」

 そう言ったらなぜか四人とも黙ってしまう。

 「どうした?」

 先に口を開いたのは寧々だった。

 「その…、出来れば最初は光司さんの作った手料理が食べたいです」

 その表情と仕草はやばい。心臓に矢を五本くらいぶっ刺された感覚だ。


 「ん。あーしもそれ思ってた」

 「ですね。最初は光司の手料理がいいですね。あんだけ料理が得意と言っていたんですから、お手並み拝見といきたいですね」

 星羅さんや、一気にハードルを上げるのはいかがなものかな?


 「確かに。光司のスキルを確認しておくというのは一つ英断と言えるでしょうね」

 「素直に食べたいって言えし」

 「そうね。少し回りくどいわねぇ」

 「仕方ないでしょう。そういう性格なんですから。何でもかんでも直裁な言い方するのもどうかと思いますけどね」

 「いちいち理屈っぽいんだよね。まぁでも静らしいっちゃらしいよね」

 「ね」 

 そこまでにしておいてやれよ。静の顔真っ赤だぞ?

 そしてなぜか寧々の顔も真っ赤だ。

 そんな様子をユイと星羅の二人がニヤニヤして見ていた。


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