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夢見るアイ  作者: 玉名 くじら
第一章

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18 初めてのお買い物①


 早速店内へ入ると、所狭しと下着が飾られていた。

 四人はそれぞれの商品を見て、「かわいい」とか「素敵」、「エローい」などと口にしながら店内を見て回っていた。


 いくつかの商品を手にとっては見るが、そこで四人は重大な問題に直面した。

 それは、サイズが分からない事だ。

 分からないといっても、ブラジャーのサイズではない。自分の身体のサイズが分からないのだ。

 作るときに見た目重視で作った為、パラメータなどあまり気にせずに入力したのだ。

 それ故、ナイスバディではあるのだが、正確なサイズが分からないのだ。

 だからこそ、着ている制服のサイズも合っていないのだ。

 本人達も、それが特段おかしいという認識になっていないのはそれが理由だ。


 四人が商品を手にするのをやめ、暗い表情で俯いたあたりで、店員さんが声をかけてきた。

 「何かお探しですかー?」

 最初は遠巻きに眺めていた店員さん。

 店の前で長々と話し、暫くしてから店内に入り、いろいろ見て回った後に、がっくり肩を落として俯いてしまったのだ。

 商品に何か問題があったのか、それとも気に入る商品がなかったのか、判断はつかなかったが、みんな一斉に俯くのはただ事ではないと判断して声をかけたのだ。

 「あ…」

 寧々が一番最初に気づいて、顔を上げた。

 それに続いて、三人も顔を上げる。

 店員さんは息を飲んだ。それは全員が雑誌やテレビに出ていてもおかしくないくらいの美少女だったからだ。

 なぜ今の今まで見た事が無かったのか不思議で仕方ないくらいだ。

 こんなに目立つなら、この街で話題にならない訳がないのだ。

 という事は、どこか地方から来たのだろうかと、そう判断した。


 「あ、すいません」

 唯が軽く頭を下げた。一番ギャルっぽい見た目なのに、その話し方は普通だった。

 「どうかしましたか?」

 「実は、私達、サイズが分からないんです」

 「嘘だろオイ」と心の中でツッコむ店員さん。

 今まで一体どうしてきたというのか。

 もしかして、スポーツか何かをやっていて、スポブラしかつけていなかったのだろうか。

 つまり、地方からの遠征帰りかな。そう結論づけた。


 「あ、お測りしますよー」

 「助かりますー」「助かるわ」「助かります」

 唯以外の三人が安堵した表情をする。

 その声を聞いただけで、仰け反りそうなほど、可愛い声をしていた。

 店員さんがハマっているVtuberよりも可愛い声をしていた。

 一瞬気を失いそうになったが、なんとか踏みとどまる。

 なにかSNSをやっていないか、あとで調べてみようと心にメモをした。


 「では、コートの下は薄着ですか?」

 唯はそのまま。寧々は気恥ずかしそうに。星羅は軽く首を傾げながら。静は軽く微笑みながら、コートの前を開けた。

 「!?」

 店員さんは驚き、目を見開いたまま固まってしまった。

 なぜならば、四人とも制服は違えど、都内の有名校の制服だったからだ。

 「え…え…?」

 地方の子だと思っていたのだ。これはますます訳が分からなくなった。


 だが、店員さんもプロだ。すぐに表情を元に戻す。

 「では、ちょっと厚みがあるので…」

 言ってるそばから、そのまま上を脱ぎそうになったので、慌てて止める

 「ちょ、ちょっと!」

 「何か?」

 「すいません。あちらの試着室の方でよろしいですか? 流石に入り口から見えますので」

 「なるほど…」

 世間知らずのお嬢様なのだろうか。

 三人はともかく、一人は絶対に違うだろうと店員さんは心の中でセルフツッコミをした。


 そして、まず優雅に静が試着室へと近づいたので、店員さんも静から採寸しようとした。

 「!?」

 試着室の中へ入り、カーテンを閉めると、静は躊躇いなく、制服を脱ぎ捨てた。

 その行為よりも下に何も着けていない事に驚いた。

 そして、腰に手を当て見下ろす静。

 「どうしたのですか? 測らないのですか?」

 なぜこんなにも堂々としていられるのか分からなかった。


 手足は長く、絹のような白い肌。シミも毛も一切ない芸術品のような身体。

 本当にお嬢様なのかもしれない。

 お忍びでご友人方と遊びにきたのかもしれない。

 一緒にいた男性はきっと執事かなにかだろう。

 まさか本当にそんな人物が存在するなどとは思わなかった。


 静の裸体を上から下まで眺める。

 あまりの神々しさにひれ伏してしまいそうになるが、なんとか歯を食いしばって耐える。

 そして、聞いていいのか分からないが、つい好奇心に負けて聞いてしまう。

 「あの…どうして下着を着けていないんですか?」

 「必要だと思わなかったの」

 「そ、そうですか…」

 堂々とした答えにただ頷くしかなかった。

 

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