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92 衝撃プロポーゾル

 「と言うわけで一ヶ月後に我が家に聖女リーベを養女を迎えることになった」


 は? …父よ、今なんて言った?

 「「え?」」

私と兄の声がシンクロした。


 


 突然の父の衝撃発言。一寸頭が混乱している。あれ、どうしてこうなったんだっけ?

 {一つずつ思い出したまえ 昼食後に家族全員が書斎に呼び出されて大事な話があると言われたんだろ?}

そう、母は内容を知っているようで私と兄は知らなかったんだよね。それで聖女リーベをうちの養女に迎えるって。

 {ああ、そうだね なんだか説明を抜かしすぎだがまあ良い 大事なことは原作での聖女リーベの養女イベントより半年は早いことだ}

そうだよ。そこが解せないんだけど。


 「父上詳しく説明していただけませんか?」

おお、兄よ。私も今聞こうと思ってた所です。説明プリーズ!


 「ああ、聖女リーベは男爵家出身だ 聖属性の発現が確認されてから、彼女の身柄の安全のために彼女を高位貴族の養女とする話はかなり前から出ていた 中でも積極的だったのがゲレールター公爵家だった だが、慣例として聖女が養女に入る家には令嬢がいないといけないと決められているのは知っているね」


 聖女の貞操のために、また養女になる聖女が高位貴族の社会になじめるようにという配慮で聖女を養女に迎える家には令嬢がいなくてはいけないのだ。


 「しかし、ゲレールター公爵家には令息が一人いるだけだ 慣例のこともあって反対を受けていてね でもゲレールター公爵はかなり粘ったんだ それでそのどさくさに紛れて多くの貴族家が聖女の身柄を欲し初めてね収拾がつかない状態になったのだよ」


 いや、リーベは物じゃないんだからそんな風に扱って良いわけ無いでしょ!

 {美少女の人権のために声を上げるぞ!}


 「そこで場を納めるために公爵家である我が家がそこに名乗りを上げることで事態の収束を図った そして、先日ゲレールター公爵を説得して我が家に聖女を養女として迎えることが決まったのだよ」


 そこだ。何故ゲレールター公爵は説得に応じた?何となくそこに引っかかる物を感じる。


 「質問よろしいですか? 何故、今ゲレールター公爵は説得に応じたのでしょうか」


 「ああ、それは詳しくは聞けてないのだけれども家内の問題が片付いたので聖女を養女に迎える必要がなくなったとか」

ほう?どゆことだ?

 

 「何でも呪いが解けたとか」

 「呪いですか 解呪の為に聖女の力を欲していたのでしょうか」

 「きっとそうだろうね そうでないと権力志向の薄い彼がそれほど執拗に聖女を求めるわけがない」

…呪い?なんだか聞き覚えのある…呪いとゲレールター公爵家。呪いとゲレールター公爵!?


 え?若しかしてカルドのこと!?

 {若しかしなくてもそうだと思うよ、私はね}

マジか。


 

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