85 相も変わらず寝坊する
台本:日常の罠といえば?
{恒常化する大喜利が怖い}
またまたそんなこと言って楽しんじゃってるくせに^^
それにしても日常の罠か、何かあるかなあ? …あったわ。
「仕事でパソコンでメール打ってるときに、『し』って入れたら予測変換が執着攻めを出してきたのを隣の席のノーマルの同僚に見られたこと」
{あーこっちが一方的に気まずいやつか}
『…理解不能 ステージを追加します』
あ、ダンジョンに現代知識はきついか。
{予測変換とか絶対理解できないよね}
むしろ記憶を読み理解してくる君が怖い。
{失敬な ラーニングを求めてきたのは君の方だろう?}
あ、そうやった。
台本:『この女は人質に取ったぞ!』の続きをどうぞ。
ほうほう、私かシュバルツ君のどちらかが人質に取られるのか。
{じゃあ、一回私が人質に取られてみても良いかい?}
いいよ。それじゃあ行こうか。
シュバルツ、黒タイツの男に人質に取られる。
「ッ、殺されたくないならその女を解放しなさい!」
ヴァイスは叫ぶ。
{そのネタをまだ擦るのか…}
「まさか、この女ただ者ではないのか!?」
動揺する男を上目遣いで見上げるシュバルツ。
「そんなことありません 私はただの美少女です! さめざめ」
美少女をしっかり主張してるあたりに成長を感じるよ^^
{折角美少女に受肉したのだからちゃんと主張しなきゃ^^一人称もわたくしにしてそれらしさを演出^^}
「ハァ、白々しくてよ 解散」
そう言って背を向けるヴァイス。
「集合! 解散しないで! え、待って、行かないで!」
{ちょ、一寸ホントに見捨てる気かい!? はあ、仕方ないか}
シュバルツはあっさりと男を光線で射殺した。
『OoC 解釈違いです ステージを追加します』
{そーですよね…知ってたよ…か弱い人質は犯人を射殺しないよね…分かってるよ…}
哀愁が漂っているねぇ…
その後もなんだかんだすったもんだあり、色々色々あって結局朝までかけてこのテアーターダンジョンをクリアしたのだった。クリア報酬として出てきた宝箱からは騎士物語全集が出てきた。いわゆる古典である。え、屋敷の図書室にあったから、もう読んだことあるんだが。
そうして私たちは屋敷の自室に帰ってきた。
{つ、疲れた}
そういったシュバルツが私の中に戻ってきた。
{あ、何か落ち着く やっぱ実体は疲れるね お休み私寝るから}
そうですかい。この精神生命体め。あー私も眠い。寝よ。
その後私は昼まで寝ていたらしい。ミルトがいくら起こしても起きなかったんだとか。
「お嬢様、寝坊が出来るほどこちらのベットはお嬢様に合ったのですね…」
ジト目のミルトに呆れられながら昼食の準備をしてもらった。もちろん母にも兄にも少々呆れられた。
「セレナは睡眠を愛しているのね」
お母様…ごめんなさい。
「セレナが思っていたよりくつろいでいて驚いたよ」
うぅ、お兄様不可抗力なんです。
「セレナは豪胆なところがあるな」
叔父様、褒めてくれてるんですか?ただの寝坊ですよ…
ああ、私の夏休暇、出だしミスった。
後書き失礼します。
夏休みシーズンですね。
え、夏休みなんてものがあるのは学生だけ?
あ、はいそうでしたね。我々に夏休みは無いですね。
それでは皆さん、最近暑いので体調にはくれぐれも気を付けてくださいね。