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80 百合ルート来たか?

 「竜巻×3」

前に進み出たカルドが詠唱を終えると3柱の竜巻が巻き起こった。それぞれが回転しながらカルドの周囲を回っている。


 「おお、凄いですわね」

 「…貴女が言うと若干の皮肉に聞こえましてよ」

 「そうかしらオランジェット?」

 「貴女、そういう所ですわ 改めないと稚拙な批判や誹謗中傷を受けますわよ まあ、貴女ほどの地位があればそうそう表立って悪口をいうものはいないでしょうけれどその分影で陰湿なことになりますわ 自分の成果を少しは誇らないとまるで成果をなんとも思っていないようで下が成果を誇れなくなり空気が澱むというものです」

 「…ありがとうオランジェット 私のことをそんなに考えてくれているなんて私はとても良い友人を持ったと思うわ」

 「ふふ、貴女のそういう素直なところが私は好きでしてよ」

はぅぅ!しゅき!?は、破壊力が強すぎる…

 {友情からの百合ルート(存在しない)開拓のときが来たか!?}

ああ、来たかも^^

 「私も貴女のことが好きですわ」

はぅ!フラグたった?立てたよね?セレナ×オランジェットの百合ルート(存在しない)進むよ?

 {ああ、百合ルート(何度も言うが存在しない)が我々を呼んでいる!(呼んでない)}


 そんなかんな楽しい実技試験だった。百っ合ルート^^百っ合ルート^^

 {ご機嫌だな^^ ちなみにセレナ×オランジェット?オランジェット×セレナ?}

ああ、左右か。私は割と左右非固定派だったからねえ。とりあえずどちらともとれるように動く?動こう^^これはなかなか美味しいコンテンツだぁー^^

 {了解^^}


 

 実技試験から1ヶ月後。夏、夏が来た。兄が夏休暇に合わせて屋敷に帰ってきているのだ。ここで私と母と兄は地方の領地に帰省することになった。まあ、私は一回も行ったことはないんだけどね。なお父は仕事があるので王都に常時滞在が基本だから帰省はしない。

 {父だけ仕事に忙殺されてるね}

うん。まあ、父は王国の財政を一手に預かっているから仕方ないよね。


 王都よりも南東にあるナロウ公爵領は西に広大な平野と東に森林がある豊かな領地らしい。行ったことないから王国地理で習っただけだけど。


 私たちを乗せた馬車は王都を出発して街道を南下していた。途中で貴族の屋敷に泊まらせてもらいながら数日かけてようやく公爵領の領都に到着した。


  領都は大きくて美しい街だった。全体的に白い街並みに花や布が彩りを添えているし、街路樹は青々とした葉を付けている。街の大通りを進み、貴族街に入る。地方貴族街だ。王都の貴族街は王城勤めの官僚の屋敷と、地方に領地を持つ貴族の屋敷が立ち並んでいるのに対して地方貴族街にはその地方領主に仕える地方官僚の屋敷が立ち並んでいる。その地方貴族街の中央に領主の屋敷はあるのだ。


 {あの城かな}

うん。うちの領主の屋敷は城なんだよね。下の階は政務を行う場所で上の階に行くほど公爵家の私的空間になるらしいよ。


 「お帰りなさいませ 奥様並びに若様、姫様 我々一同お帰りをお待ちしておりました」

そう言ってメイドや官僚達が頭を下げる中を通り城の応接間まで進む。いやー私が姫様!?初めて呼ばれた。

 {君が姫様?ないない(失笑)}

お”い、喧嘩売ってんのか?

 {姫様はそんなこと言わないよ?(笑)}

あーもう君かわいげ無いよ。

 {お褒めにあずかり恐悦至極に存じます^^}

え、君の敬語とか鳥肌立つから止めよ?てか褒めてない。

 {はひ}







後書き失礼します。

書きながら前半の百合ルートと後半のナロウ領の話の真面目さの差に慄いていた作者です。

どんなテンションで執筆しろと?

あ、こんなプロットにしたのは自分でしたね…


しばらくナロウ領編です。

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