表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
34/171

34 本拠地

 さあて、秋の月がきれいな夜に魔王教を潰しに行こう!

 {前半と後半の文章のギャップが酷い}


 ビーネが見つけてくれた魔王教の本拠地は森の中の湖の畔の廃邸らしいよ。いかにもだねぇ。そして、私が本拠地を潰している間に、シャッテントゥルムに、他の拠点を潰させるという多方面戦略に乗り出すわけだ。

 {移動用に転移魔術を彼らに付与してあげたらどうだい?さすがに回数制限は付くけど便利だと思うよ}

魔術を付与!?君、そんなこともできるのかい。感心したよ。

 {これくらいお茶の子さいさいだねぇ^^}

さすがは相棒^^


 というわけで、シャッテントゥルムに転移魔術を付与して、私自身も魔王教本部に乗り込むよ~!!


 湖の畔の廃邸、ここかな?塀の奥に3階建てっぽい建物と、壊れかけの教会みたいな建物があるねぇ。なかなか分かってるじゃないか^^

 {何がだい?}

こういうところで謎の美少女プレイをすると輝いて見えるの!もう行っちゃおうか。シュバルツ君突撃だよ!!!

 {了解だねぇ^^}


 「舞台は整っているわ 後は役者がそろうのを待つだけね」

そう言ったヴァイスが腰掛けているのは廃邸の中の崩れかかった教会の祭壇。天井の一部が落ちて床には瓦礫が散乱し、剥がれた床の隙間から百合の花が生えていて、咲き乱れている。そんな中でも割れずに残っているステンドグラス越しに淡い赤の光が差し込んでいた。


ギィっと音がして朽ちかかった扉が開く、二人分の影が床に落ちた。

 「何者だ?」

そう問うのは二人組の男のほう。少女はうつむいて沈黙している。


 おお、人が来たよ。

 {そりゃあ、あれだけ魔力振りまいてたら来るでしょ}

仕方ないね。こんな素晴らしいスポット、興奮しろといっているようなものだよ?

 {それは君の主観だねぇ}


 「役者が揃ったわ 舞台を始めましょう」

ヴァイスの手で大きな黒い鎌が形をとった。それをみて男はダガーナイフを両手に持ち、少女は胸の前で手を組んだ。


 まず、駆け出したのは男だった。少女は微動だにしない。


 そして、ヴァイスが鎌を一振りした。白い光線が放たれる。男はその光線をかいくぐり、さらに距離を詰めようとする。だがそれを容易に許すヴァイスではない。ヴァイスが再び鎌を振ると光線が何十本と放たれる。交差する光線の軌道を読みながら男は直撃を避け続けるが、光線の速度と量は加速度的に増加していく。それと同時に、男にかする光線の数も増えていく。


 おりゃおりゃおりゃ~!!!物量作戦だ~!!!

 {戦略のせの字もないねぇ}

うるさい!私は早くこいつを倒して、美少女との一騎打ちに持ち込みたいの!

 {君、もはや差別的扱いだよ?}

私は男は男と絡ませたい派なんだよ。ミステリアスな美少女は百合用のコンテンツなの!

 {さいですか 処置なしだねぇ}


 そこで少女が動いた。赤いフードに真っ白な髪と濁ったグレーの瞳を隠した彼女が何かを唱えた瞬間少女の袖からぬいぐるみが出てきた。


 ぬいぐるみ?可愛いけど、これをどうするのさ?





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ