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162 フレンドリーファイア

 「血魔術! 幻想と幽夢で惑え! 『血塗れの美し姫』!」

衣装が真っ赤に染まり、身体強化がより強化される。周囲に展開した紅い鎖が次々と傲慢に襲いかかるが、その全てを傲慢は拳や蹴りで跳ね返す。


 「中々やるじゃねぇか 俺と嫉妬の道化を前にしてここまで押されるとはな 喧嘩を売るだけの実力があることは認めてやるよ」


 「あら、それは光栄ね でも、貴方たちでは私には勝てないわ それだけは断言できるわね」


 「ちっ、そうかよ たいした自信だな! それじゃあこの攻撃も読み切ってんだろうなァ?」


 その途端予期せぬ方向から打撃が連続で繰り出される。が、それらを鎖と強化された身体能力と鎌裁きで回避。


 「っ、」


 「へぇ、さっきまでの余裕は何処行ったんだよ、あ?」


 ごめん、今それどころじゃない。攻撃を躱すのとかは余裕でいけるけど、体がヤバイ。やっぱこの形態痛いぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!


 「傲慢、我も参加する」


 「あ?憤怒か……好きにしろと言いたいところだが邪魔だけはすんなよ!後、巻き込まれても知らねぇからな!」


 おっと、フレンドリーファイアもためらわないと。まあ、此奴ら協調性なさそうだもんな。納得。


 「あら、一人増えるのね 良いわ、二人まとめて相手してあげる さっさとかかってきなさい」

あくまで強気な態度は崩さない。なぜなら現在進行形で全身が痛すぎるだけで攻撃を躱し、足止めするだけならまだ余裕があるから。


 傲慢は動きが綺麗だから攻撃が読みやすい。さて、憤怒ことこの白髪の角っ子は如何だろうか。


 「行く」

 宣言通りに攻撃が飛んできた。青い火の玉を纏った剣はこれまで見たどんな動きよりも速い。

 {あ、今憤怒がそっち行った?}

あ、来たよ!今交戦中!

 {こいつは速度特化型の物理攻撃派だ 弱点はおそらく角だ そして、角から謎のビームが出ることがある あれはやばいから気を付けて!}

了解!そっちもファイト!


 右から憤怒の剣、左から傲慢の拳が襲いかかるが、飛び退って回避。


 「血魔術! 鮮血より紅い高貴よ! 『血塗れ姫の輪舞』!」


 回避した跡地に血の串をめちゃくちゃに生やす。だがどちらも回避されてしまい戦場は膠着した。さて、ここから如何しようか。


 と思ったら、憤怒の角が光った。もしや、ビームか?ビーム砲か?ビーム砲には夢しかないぞ^^むしろ打て^^


 「って、おい、憤怒、手前射程もろくに管理できねぇ技を使うんじゃねぇって、あ!?」


 「中々面白い技ね でも、そんな攻撃では私を落とせるとは思わないことね」


 めちゃくちゃで狙いもろくに定まっていないが勢いだけは良くぶっ飛んできたビームを回避する。飛び退って若干曲芸じみた動きで体勢を整えると手元の鎌でビームに対抗。鎌を振り抜いてビームを打ち返す。中々楽しいなこれ。バッティングみたいな楽しさがある。

 {絶対違うよね!?}

おい、君戦いに集中しなくて良いのかい!?いきなりツッコミを飛ばすんじゃない。


 脳内でわたわたしているといきなり怒声が飛んできた。


 「おい、憤怒!?射程もろくにつけられないなら止めろと言っただろうが!?こっちにも飛んできてるんだよ!?」

おぅ、フレンドリーファイアか。傲慢が怒ってる。


 「そうですよ!?こっちにも飛んできたんですけど!?何をしてるんですか傲慢、貴方が止めてくださいよ!」

嫉妬が怒鳴っていると言うことは向こうにも飛んでってるのか、このビーム。マジでフレンドリーファイアためらわないんだ……怖。


 さてと、憤怒の攻撃は好きにさせておこう。フレンドリーファイアのおかげで逆にこっちに有利まである。なら今の内に傲慢を叩いておきたい。鎌を構えて私は走り出した。


 助走をつけて跳躍。傲慢に後ろから斬りかかる。キィン!と鋭い音がした。目を見開いて傲慢が対応してくる。




 無差別ビーム乱射の中戦いは第二ラウンドに入った。


 いや、マジで無差別乱射だな。



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