16 鞭使い イーリス
気にしすぎとは思いますが注意です。この話だけちょっとだけ展開が重いと感じる方もいらっしゃるかもしれないです。グロはないですし、次の話ではいつも通りです。
ほの暗い地下通路を歩く謎の美少女ヴァイス。いいねぇ^^さて、次は誰が来るかな?
{おっと、前方に殺気ありだねぇ ほら、飛んできたよ}
ヒュッ、という音がして鞭が私の頭の横をかすめた。いきなり首狙いとか怖すぎでしょ。
「へえ、これを回避するのかい」
鞭を持ったお姉さんが出てきたねぇ
「当然よ」
まあ避けなくても防御結界があるから問題ないけどね。でも、少し頭を傾けて避けるとか夢があるよね!
{そういうものなのかい?}
そういうものなの!
そういえば唐突に聞くけど、君、身体性能どれくらいなんだい?そうだねぇ、例えば光速で飛んでくるものをよけられるかい?
{本当に唐突だねぇ もちろん私なら可能だねぇ^^}
若干引くけど、さすがだねぇ^^
{君に引くとか言われたくないけど、まあ褒め言葉として受け取っておくよ}
ヒュッヒュッと鞭が飛んでくるがそのどれもをヴァイスは華麗に躱していく。
「光の速さくらい超えて見せないと 空の月にはいつまでもとどかないわよ?」
「とんでもないことを言うね ならこれはどうだいっ!」
鞭のスピードが上がったねぇ。まあ余裕で避けれるけど。でもよけてばかりじゃつまらないしね、シュバルツ君、鎌変形してくれ!こっちも攻めるぞ!
「名前くらいは聞いておきましょうか、貴方、名は?」
「あたしは鞭使いのイーリス 今から貴様を殺すものの名だ!」
「そう、面白いことを言うのね でも貴方と長くは遊んでいられないのよ」
いくぞシュバルツ君^^そうだねぇ、魔力光線とか使えたりする?
{もちろんだねぇ^^私なら魔術使い放題だよ その辺の武器とは作りが違うんだ!}
まあ、悪魔だしね。
{悪魔じゃない、悪魔公だ!}
あっはい、了解です。
ヴァイスは飛んでくる鞭の波状攻撃を避けながら、飛翔して、その手に持つ黒い大鎌を一振りした。それだけで、圧倒的なオーラがあふれ出した。まあ有り体に言うと威圧だねぇ。そして一言
「終わりよ」
真っ白な魔力光線がイーリスを貫いた。
決まった~!!! 初の1対1での対人戦、楽しかったねぇ^^
{君、なかなか強メンタルだねぇ 初陣の感想がそれかい?}
初陣?ダンジョンでも戦ってたよ?
{そうじゃなくて、人を殺したんだよ?私はともかく、君が心に傷を受けないか心配していたんだがねぇ}
まあ、腐っても高位貴族だから。配下の殺しは私の殺し、誰が殺すかが違うだけって教育されるから精神は強いんだよ。それと、ヴァイスの時は殺気を向けられなければ殺せないと、ルールを課したからねぇ。それに死亡フラグかかってるからこっちも命懸けなんだよ。
{とてもそうは見えなかったけどね}
そりゃあヴァイスがそんなの表情に出したらキャラに合わないでしょ。
{とりあえず、君の謎の美少女プレイにかける思いはよく理解できたよ}
登場人物・語句の語源
イーリス あやめ