152 幼き輝きに魅入られたもの
それじゃあ、2号君を連れて帰るとして、如何しようか?今、2号は人形に憑依しているわけだけど……この子裸なんだよねぇ。ねぇ、服無いかな?
〈ふむ、主よ服だな 出してみよう〉
ナチュラルに私を主認定しているんだが?
{そこはしっかり洗脳した^^ただ、相棒は私だってちゃんと教えてあるから心配しなくて良いよ}
そこの心配はしてないよ?だって、あの子もう幼女専門でしょ?
{いや、素の君は10歳じゃないか…なおさら心配だが?}
あ……
って、なんでスモッグなんだよ?水色スモッグ、黄色い帽子、赤い名札で「にごう」と書いてある。つくりこんでるなぁ……というか人形自体も黒髪青い瞳のヴァイス顔で5歳くらいのロリと化してる……どういう仕組みなんだよ。
{……幼女以外で何か無いのかい}
〈……やり直してみよう〉
2号の姿が光に包まれる。そこにはかわらずロリがいた。確かに衣装はスモッグから変わっているが……フリフリのベビードールにドロワーズって……可愛いけど。
{2号、謎の美少女の一員となった自覚を持ち賜えよ……次こそ謎の美少女だ、いいね?}
〈分かった、やり直そう〉
再び光が2号を包む。そして、そこにいたのは……やっぱりロリかよ!
{フリフリワンピースにお星様ステッキの魔法少女だねぇ}
〈くっ、私は如何在っても幼き輝きに魅入られたものとしてこの姿を譲ることは出来ないようなのだ……これは私の深層心理の問題で小手先でどうこうすることは不可能であり……〉
めっちゃ、良い感じに言ってるけど、要するにロリコンってことだよね?
{みたいだねぇ……まあ、ロリ枠が空いていたからそこにでも入り賜え}
〈了解したのだ 幼き輝きを作り出して見せよう!〉
末期だな。最初からクライマックスとはこういうことか?(違う)
こうして、ただのASMR収録でロリコンが仲間に加わった。おかしい。こんな予定は無かった。
{ところで、ヴァイス……外が騒がしいんだけど如何する?}
……あ、え、っと、その目立ちすぎたのか?
{みたいだねぇ…召喚の光と私たちの魔力が高まりすぎてオーラとして漏れ出ていたようだ……見つからないうちに早くここを脱出しよう}
了解だ。君たち帰るぞ!
〈あぁ、主、急いで食べなくても大丈夫だ やけどしないように私がパンケーキをふーふーしてあげしょうねぇ〉
まだ、妄想に浸かってやがる。より幻覚症状が進行している。というかロリにパンケーキを食べさせるシチュか。良いな。って正気に返れ私!ロリコンに巻き込まれるな。心を強く持て。
{……転移}
部屋に帰ってきた。ふぅ、何かもう疲れたわ。寝よ。そう思った瞬間私は膝から崩れ落ちていた。馬鹿な…何故だ腰が抜けてしまっている…だと…
{おっと、真逆……緊張がとけたことでここにきてASMRの効果が!?ということは君の弱点は言葉攻めか?というか見られているシチュに興奮したのか?いや弱いのは耳か}
ひぃっ。悪魔の演算能力でこんなこと推理しないで!?
{ふふっ、お休み^^起きたら覚えておき賜え 君の気持ちはよく分かった}
何が分かったの!?ひぃぃぃ。怖いぃぃぃ。
〈さあ、子供はもう寝る時間だ 大丈夫、私が子守歌を歌ってあげよう^^〉
2号はまだ幻覚の中か……いや、マジで疲れた。