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147 ぼっち確定?(してないよ!よ?よ……)

 帰ってきたね。

 {帰ってきたねぇ はあ、想定外が多かったよ}

 そうだねぇ、アブソリュートスローンといい、白い部屋未遂といい、信じがたいほど上手くいかないねぇ。

 {それな}


 だが、まあ、とりあえず今日の所は図書館にでも行くか。本読んで休憩だ。

 {じゃあ、私はあの少女について調べてみるよ}

了解だね。行ってらっしゃい。

 {あ、行ってきますのキスは?}

んなものは無い!妄想と現実の区別がつかなくなってるぞ?

 {それは、君もでしょうが……まあ、良い 行ってくるよ}

はいはい。


 ふわぁ、読んだ読んだ。もう寝るか。お休み。

 {はいはい、お休み}





 久しぶりにホームルームに顔を出す。入学して直に3ヶ月が経とうとしているけれど初日以来このAクラスには足を踏み入れていない。


 一歩足を踏み入れた途端、教室が静まりかえった。

 {珍獣でも見るような反応だねぇ……}

泣いても良いかい?

 {全然顔を出していない君の自業自得だ、諦め賜え}

はーい……


 自席に座って教室を見回す。大体の生徒は仲が良いもの同士で集まっていてそこに入る余地はなさそうだ。

 {分かってたことだろ}

分かってたことだけどねぇ……


 あ、カルド、それに、オランジェットだ!

 {二人とも取り巻きがいるねぇ それに比べて君は公爵令嬢ぼっち

(ぼっち)って言うな!そ、そうだ!私には君がいるだろ!?ぼっちじゃ無いもん。

 {ヴァ、ヴァイス……そんな風に思っててくれたなんて……やだなぁ、言ってくれないと分からないんだよ^^君の好意は嬉しいけどさ^^}

 シュバルツ君がくねくねしているのは放っておこう。ツッコんだらいけない……と思う。


 「皆、席に着け 出席を確認する」

 マーガトロイド先生が入ってきた。

 「欠席者は……一め、いや、いない?」

 何よその反応。

 {君が来ていることにナチュラルに驚いてるだけでしょ}

酷いよ!信じてたのに、先生!……ど、同人誌にしてやるっ!薄い本の餌食になるが良い!

 {どこぞのイラストレーター兼Vtuberみたいなこと言ってる……}


 まあ、良いよ。


 「さて、今日の議題は遠足のことだ 夏に控えている遠足ではクラス内で3人組を組んで学園ダンジョンを攻略することになっている それに当たって注意事項がある」


 ……そこはかとなく嫌な予感がするな。


 「ダンジョン攻略ではそれぞれの実力が大切になる そこで条件がある まず、現在の最高攻略階層記録が5層以内の生徒と組むように それと、前衛だけ後衛だけという編成にはしないように それでは各自この時間内に3人組を組むように」


 遠足イベだ^^3人組か^^やっぱオランジェットとカルドと組めたりしないかな?

 {いや、さっきの話聞いてた? 最高攻略階層記録、5層以内だよ? 君の最高攻略階層記録は100層と言うことにしてしまったんだけどみんな新入生だよ?いる?95層到達してる人}

 い、いない?

 {いないと思う}

ぼっち確定?

 {確定だね^^}

いやぁぁぁぁぁ!!!


 「あ、セレナ・ナロウは1人で攻略しろ」


 あ、矢っ張り?


 「お待ちください、先生 何故セレナが一人で攻略しないといけないのですか?」


 おおおお、オランジェット!?


 「そうです、何故セレナだけ一人なのでしょうか」


 か、カルドまで!?

 {素敵なお友達だねぇ}

だねぇ。しみじみ感動するよ。でもね、二人とも好意は嬉しいけど一緒に攻略は無理だと思うんだ。階層記録が……ね。


 「セレナ・ナロウの最高攻略階層記録は100層だ 次点でカルド・ゲレールターとオランジェット・ヴィンターの28層だ 実力が違いすぎる」


 「「は!?……100層!?」」


 あ、ばらしたな。この先生。

 {時間の問題でしょ}


 「そう言うことだから、オランジェット、カルド、私は一人で攻略するわ お気遣いありがとう存じます」


 「……何というか、セレナらしいというか何というか……」


 「そうだな……格が違いすぎるというか、何というか……」


 「二人ともはっきり仰ったら如何です?」


 「「はっきり言って規格外過ぎて引いた」」


 前言撤回。引いたとか言わないで。泣く。

 


 



 

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