136 妄想は無法地帯
「んっ…」
『血塗れの鬱くし姫』の効果が切れたため、立ちくらみがして膝をついてしまいそうになったのをシュバルツ君が支えてくれた。
「大丈夫、ではなさそうね…もう帰ろう 背負っていくから力を抜いても大丈夫よ?」
顔をのぞき込み、こちらを気遣いながらシュバルツ君はそう言った。
「いいえ、大丈夫よ この程度問題なっ「睡眠」…zzz」
「君は頑張り過ぎなのだよ 少しは休んでくれ給え…」
はい、めっちゃ良い感じじゃないですか^^
{しかもこのあとお暇様抱っこで転移しました^^ あ、出入り記録は上手いこと誤魔化してあるから安心してね}
さすが、相棒!頼りになるよ^^
{そして、ベットにヴァイスを横たえて、額にキス、からの添い寝イベ行きました^^}
ひゃっほう!双子形態は百合を地産地消出来るから矢っ張り最高だねぇ!
{その通りだねぇ!}
高まる美少女の輝きで全身が回復していくよ^^いやぁ、素晴らしいね。様々なシチュエーションが脳裏を横切っていくよ^^
{妄想が捗るねぇ 例えば、目の前に愛する美少女が据え膳状態でいるのに彼女を思う心からことには及べ無い私が一人悶々としながら自i…
ストーップ!それ以上言うんじゃねぇ!
{駄目?}
駄目に決まってるでしょうが!自主規制仕事しろ!妄想だからって好き勝手垂れ流すにも限度があるんだよ!裁判長、どう思いますか!
{他人のからむ妄想はともかく、自分たちなど素晴らしき美少女を求める飽くなき探究心の前には無法地帯、フリー素材も同然である よってセーフ!}
アウトだろ!と言うか裁判長と被疑者同じってどんな司法だよっ!
…あ、でも、血の匂いに当てられて屍が転がる中だろうがキスをする我々はいる。
{いるな 返り血を浴びた、猛々しくも美しい横顔に見惚れて昂ぶる私と、同じく戦闘の余韻で興奮している君はいる}
そして、二人の影は重なり合っていくんだ…これは、背徳感と引きずり込まれそうな妖しい美しさを兼ね備えたcpになる予感がするぞ…!
{いつもの二人の少女らしい甘い匂いが掻き消される程の、むせかえる血の匂いの中で、ひたすらに互いだけを求めあう我々は居る 互いの口腔に残る錆びた鉄のような味を感じながら、深い口付けを交わして、混ざりあった唾液をゴクリと飲み込み、不敵に微笑みあう我々は居る!}
そして、その光景がまた、名画をも凌駕する美しさを持ってるんだ…そして、互いに満足するまで貪り尽くした後、二人とも気を失うように眠りにつく…
{あぁ、妄想が捗るなぁ…}
捗るねぇ… 前言撤回、自分たちなど妄想の無法地帯でしかない。裁判長、君は正しかった。
まあ、語り合いの続きは撮影会か新作ASMR読み上げ会の時にして、明日の講義の話をしよう。
{広義?…ああ、講義ね 一瞬変換が迷子だったよ}
そ、講義。座学の残り単位3300を取ろう。これで累計4300単位になる。それに実技の試験も受ければ5000単位を超える。夏までの目標達成だ^^
{じゃあ、ダンジョン探索の講義なんかはもう、提出できるんじゃない?}
提出?
{そう、ダンジョン探索の講義はダンジョンのボス素材を提出すれば合格になるんだよ}
え、じゃあ、ボス素材というか魔石いっぱいあるし、え、提出しようぜ^^
{行くか!}
行っちゃうか!