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119 法律・魔術基礎論・作法

 昨日図書館に籠もって作ったレポートを提出する。算術は何か難しそうな雰囲気を出していた問題を解いた。掲示板に貼ってある問題を2問解くだけで単位25だろ^^美味い。

 {…}

 文学は読書感想文で単位15、小論文で単位10^^読書感想文は愛読書の頑張ったら百合だと思える神話(?)をセレクトした。これで広がれ百合^^小論文は世界が平和になるには?みたいなテーマが指定されていたので美少女の素晴らしさで心が通じ合えば争いが無くなる…とは書かずに真面目なことを書いといた。ここはふざけられなかった。悔いが残る。まあ、これで単位数25だ^^

 {…}

 地理・歴史は自分の家の領地若しくは王都の歴史地理をまとめる課題だったので適当にまとめておいた。まあ、あれだ。うちの図書室にあった歴史書などの内容を抜粋しまくった手抜きである。古い記憶の片隅から引っ張り出した。まあ、自分でもすがすがしいと思うができるだけ楽に単位が欲しい。私はすがすがしく面倒くさがりだからね。謎の美少女プレイに直接関わらない部分は抜けるだけ手を抜きたいタイプの人間なんだよ^^これで単位数50ここまでを合わせて単位数100^^美味いね^^

 {…}

 何か言いたいことがあるようだね?シュバルツ君。

 {いや、君の集中力には鬼気迫るものがあったなぁと思い返していただけさ…断じて動機が残念なやつだなんて思っていない}

思ってるじゃねぇか!


 まあいい。今日は午前中に残りのレポートを書いて午後に試験室3を3時間予約しているので試験を受けに行く。朝から図書室に行きますか^^

 {おー!}


 この学園の図書館は3階建ての巨大な図書館だ。中央は大きな吹き抜け。色ガラスの窓からは金の光が降り注いでいる。


 この図書館の1階には閲覧室とキャレルがある。朝日の入る東側のキャレルの鍵を司書の先生に借りてまだ人気の無い図書室で資料を物色する。


 チェーンドライブラリーだよ^^興奮する。書見台が必要なほど大きな本とか、何?もう感動しちゃう。本好きの血が騒ぐよ^^

 {好きなだけ騒がせておいてくれ レポート課題に取り組むよ^^}

了解。


 まずは法律のレポート。これは1枚で単位数5が貰えるので、5枚書く必要がある。テーマもそれぞれ違うので、本も別のものを選ぶ。


 次は魔術基礎論のレポート。体内の魔力循環についてと一つの魔術について調べる課題が4つ。魔術に関する本は多いから必要な資料を選び出すにはコツがいる。まあ、慣れてるから問題ない。


 {もう昼だよ?}

あ、もうそんな時間?昼食取るか。ビーネが弁当を作ってくれたので中庭で頂くことにする。


 授業が始まってまだ2日なので人影もまばらな図書館付近の中庭はベンチと樹木があってなかなか気持ちが良い場所だ。春休みに見に行った時も良いなと思ったけれど、やはり春の昼下がりに昼食を取るのに向いている。コーヒーと文庫本くらいよく合う漂うこの空気感を何度でも味わいたいね。洒落た場所だ。


 空いているベンチを探して座る。膝の上にバスケットを広げてサンドイッチを食べる。うん。美味いね。何というか、穏やかだ…

 {一人で春の穏やかさに浸るのに丁度良いね}


 「あ、セレナちゃんだ!隣、良いかな?」

 「!アミーカ先輩? あ、どうぞ」

特徴的なミルクティー色の癖っ毛が視界に映り込む。眼鏡越しの鳶色の瞳と視線がかち合った。隣に座ってずいっと顔をのぞき込まれる。

 「聞いたよ?初日から試験を受けに行って満点合格300単位をもう既に手にした才媛がいるって、君のことでしょ?」

 「ええ、そうですけど…噂になってますか?」

 「うーん?噂になってはいないかな 私はほら通ってる研究室の先生が職員室で聞いてきたのを教えて貰っただけさ」

 ふむ、私とは分からない形で職員室で噂になっているらしい…ま、いっか。実害はないし。

 {呆れるほど自己の評判に無頓着}

別に悪く言われてる訳じゃ無いから良いんだよ。


 「そうなんですね 実はこれからまた試験を受けに行くんですよ」

 「…また行くのかい 普通の学生は講義を受けてから試験を受けるよ?さすがに天才発明家の私でも最初は講義に行ってたよ? まあ、今は君と同じように講義はほぼ取らず試験で単位は補ってるけどね」

 「そうなんですね」

 「そ、昨日の午後に単位225取ってきた」

 「同じことしている人がいて良かったです」

 「…これ同じって言うの?ま、同じか でも君、まさか講義を一度も受けずに卒業する気?」

 「…そうなるかも知れないですね」

 「…まあ、それも良いけど講義、1回くらい行ってみなよ 面白いから おすすめは魔術工学かな」

 「確かに講義にも行ってみたいですね 今はとりあえず難しい講義を受けるためにひたすら単位積んでるという感じですね」

 「あぁ、成る程ね これから私も試験だから行くね それじゃ、頑張れ」

そう言ってアミーカ先輩は去って行った。何か風みたいな人だったね。

 {そうだね…レポート書いて試験受けに行こっか}

そうだね…


 そして作法のレポートを書いて、昨日同様に試験を受け、先生が横っ面をひっぱたかれた鯖みたいな顔を再びさらして、私は満点合格とレポート点で単位800を手に入れた。


 

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