118 算術・文学・歴史・地理
授業開始。好きな講義を取りに行っていいが、特定の講義の単位を取っていないと受講できない講義もあるそうなので1年生がとれるのは共通講義くらいだ。入学したての多くのというかほとんどの1年生達が向かうのは共通講義の講義室である。
そんな中私は一人寂しく試験室にやって来ていた。授業初日から試験室を予約している生徒などそういないのでがらっがらである。空いてること空いてること。
今日は試験室3を4時間で予約している。試験官に算術・文学・歴史・地理の先生をお呼びしているので4教科の試験をうけて単位数300(75×4教科)を一日で取得しきるのが目標だ。
{いかれた数字だな 単位数300ってそんな1日でとれる数字じゃないはず…}
やるんだよっ!私の辞書に不可能の文字はないっ!
「…セレナ君、君は本当に4時間で単位数300を取得する気かい?」
先生に話しかけられる。
「?はい、そうですけど何か問題でもありましたか?」
やっぱ駄目かな?講義を全く受けずに試験って。制度上全然オッケーだと思うんだけど。要は単位がとれたら良いんだよね。私とりあえずさっさとノルマを終わらせたいだけだから早く試験してくれないかな?
「君が今から受ける試験は共通講義で学ぶ内容を全て入れた試験問題だ 君は春休み中に教本の内容を全て頭に入れたとでも言うのか?」
次にずいっと進み出た先生にも聞かれた。かなり強めに聞かれたんだけど、疑ってる?何を?え?駄目かな?
「?確かに教本は一通り全て読みましたね それに私が学園で履修するつもりの講義の内容は全て一通り予習が済んでいるので共通講義の試験くらい受けられますよ?」
「………………とりあえず試験にしようか… 講義点がないため試験のみの受講者の合格点は9割になることは分かっているね」
3人目の先生がそう言ってくれた。
試験は通常7割で合格である。そっか。講義点とかあるんだ。まあ、満点合格して黙らせてやりましょうか^^
{講義点は評定の意欲関心態度とかに当たる所かな?}
かな。
算術の試験。まあ、小学生レベルの問題なので余裕。最初に色々言ってきた一人目の先生が採点を始めた。顔色が不思議なことになってるよ?鯖が横っ面ひっぱたかれた様な顔になってるよ?
{それマジでどんな顔!?全く想像がつかないんだが…}
文学の試験。まあ、こちらも少々長めの論述があるし出題量が多いけど読んだことがある文章ばかりなので簡単に解けた。まあ自信がないのに試験を受けたりはしないから。そして、採点する2人目の先生の顔色も悪くなっていく。大丈夫?顔色が死んだ蝸牛色になってるよ?
{…いや、死んだ蝸牛色とかわかんないよ 君の例えのセンスが迷子だわ…}
歴史の試験。これも簡単。歴史書読み込んでて良かった。採点している先生の顔色って普通こんなに悪いかなぁ?あまりにも悪いよ?もう、キリンが空飛んでるときの背中についたハエの気分くらい悪い。
{…もう何も言うまい うん、私は知らない何も聞いてない}
地理の試験。こっちも大丈夫。各地域の資料は読み込んだ。城の図書室で全領地のデータみたいなのに目を通したおかげかな。すらすら解ける。
採点終了。したのに、ひそひそ話し込んでいる。如何したんだ?
あ、話し合いが終わった。こちらに向かって算術の先生が進み出てきた。
「…受験者の成績を発表する 試験の単位数はそれぞれ75 算術満点 文学満点 歴史満点 地理満点 寄って受験者に算術・文学・歴史・地理の単位を75ずつ与える… (ボソッっと)、本当にどうなっている…?こんな新入生初めてだ まあ、首席だからこの成績の良さもギリギリ納得できるし、実際試験中不審な行為は無かった、無かったが…授業開始に初日に単位数300など前代未聞だ…全く、どうなっている?」
やった^^単位数300ゲット^^嬉しいねぇ^^
{やったね^^}
昼食を食べてから情報掲示板を見に行って昼からはレポートを作成するぞ^^
{おー!}