107 曇らせたい(?)セレナ
目覚めた。むむむ、うーんと伸びをしながらベットの上で身を起こす。
{君はどれだけ寝る気だったんだよ… まぁ良い、今は昼前だね}
お、思ったよりは寝てなかった。
{え、どれだけ寝る想定だったの!?}
うーん、一日くらい?
{長いわっ}
ひゃい。
「失礼いたします ミルトです お嬢様、お目覚めでしょうか?」
あ、ミルトが来た。
「ええ、起きているわ 入って頂戴」
咄嗟に取り繕った貴族的な笑みを浮かべてスッと背筋を伸ばして答える。
ミルトが扉を開けて入室してきた。
「ミルト、貴女にも心配を掛けましたね」
「お嬢様がお目覚めになって本当にようございました 先程は取り乱してしまい見苦しいところを見せてしまいましたこと真に申し訳御座いません」
「良いのよ、気にしていないわ」
「ありがとう存じます」
そう言った後、ミルトは容態を見るといって熱を測ってから体調を整える為にと回復薬を差し出してきた。それにしても額と額で熱を測ってくれる美少女は二次元にしか存在しないのか。残念。
{…}
何か言いたそうだね?
{いや、ね 一寸身に覚えが…さ}
ほーん。よくわかんないけどまあ良い。
私が差し出された回復薬を飲み、おとなしくすると約束したら、ミルトは退出した。
少しうとうとしていると控えめなノック音が聞こえた。慌てて背筋を伸ばして口元に微笑を浮かべて入室許可を出す。
「失礼いたします お姉様体調は如何ですか?」
リーベだった。
「体調は悪くないわ、少し休めば治ると思うから貴女が心配することは無いわ」
安心させるように微笑みながらそう言うと何故かリーベはしゅんとした子犬のような表情をした。プラチナブロンドのハーフツインがシュンと垂れる。
「それは、良かったですけど…ですけど、心配ぐらいさせてくれませんか?お姉様は私の恩人です 初めての社交界に戸惑っていた私を助けてくださり、魔術が使えない私に魔術を教えてくださいました そんな敬愛するお姉様が死の淵をさまよっていらっしゃったのですよ!目覚められたとはいえ心配、しま、す…」
あぁ、リーベ可愛い^^素敵な曇らせムーブが出来たんじゃない?
{リーベの心配と感動的な台詞で曇らせを語るな 真面目に受け止めてやれよ}
ああ、つい^^
{末期だね…}
「そうね、ありがとうリーベ 貴女の心配は受け取ったわ 貴女は優しい子ね」
微笑んでベットサイドの椅子に座ったリーベの頭を撫でる。よしよし良い子^^
しばらく撫でて満足したので少しうつむいて撫でられるがままだったリーベの顔を見るとその顔はほんのり朱に染まっていた。
…きゃ、きゃわいいーーー!!!
{それな^^ 一寸子供扱いが恥ずかしいリーベ(8)と大人っぽい余裕を醸し出すセレナ(9)^^}
…あ、でも子供扱いも何もリーベ子供じゃん。そんでもって私もまだ9歳。後もう少し年上になってからやるべきだったか?
{いや、ロリが背伸びしてお姉さんぶるのも大変美味しい^^}
つまり?
{これもこれで全然あり^^}
イエーイ!
後書き失礼します。
設定を読み返しながらそういえばリーベってハーフツインだったねと思い出した作者です。
キャラの髪型の設定もうちょっと詰めなきゃ。