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SLOW STEP -東京事変編-【1巻】  作者: じゃがマヨ
寿司と言ったらシーチキン
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第10話


 …ゴホッゴホッ



 くっそ


 やっぱり挙動がおかしい。


 展開していた無重力状態を逆手に取ったのか?


 …いや、空中に広げていた効果範囲はせいぜい5m程度。


 3次元空間の“円”。


 甘く見積もっても、あそこまで飛び上がるのに必要な距離は数十m。


 レザックが分解した分裂体の大きさは大小様々だが、分裂できる数や大きさにも限りがあるはず。


 仮に空気の比重よりも軽い密度にまで質量を拡散できたとしても、それを一カ所に集合させるためには空間内の環境とその相互作用に依存する必要がある。


 レザックの意識下でコントロールできる範囲は“自身の肉体”だけのはず。


 だとしたら、空中に磁気圏でも発生させていない限り、高低差を無視して自由に飛び回ることなど不可能。


 …いや、もしレザックが自らの体内で磁力を発生させることができれば、その力を利用して空間内にネットワークを張ることができる…?


 金属ってそもそもなんだっけ?


 あー、こんがらがってきた。



 「この無重力空間はいつまで続くんだ?」


 「教える義務は無いね」


 「そうか。でも足元には気をつけた方がいいぞ?」



 …足元?


 視線を向けると、ニュルっと地面から飛び出してきた液体状の金属が、蛇のように足に巻きついてきた。


 足首の関節をロックし、凝固する。


 持ち上げようとしたがビクともしなかった。


 多分地中に根か何かを張り巡らし、土と絡め合わせている。


 金属自体の重さは100キロくらいか?


 それが地面に食い込んでいるせいで、身動きが取れない。



 …ハッ



 これで私を止めようって?


 物質の「重量」を利用して足止めしようなんて、いい度胸してんじゃん。


 こんなの、振り払うまでもな…


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