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生徒会長、トレイシー・マーセル、ことトレイシーちゃんはお誂え向きのインテリジェンスを感じさせる椅子に腰をかけると、たわわではない胸を逸らして大人ぶってみては、こほん、と一言一句間違えることなく言葉で言ってみて喉を整えてみせた。生徒会副会長であるリンダ・ジョンソンがその隣でメガネを光らせている。
「とりあえずーー」と幼女、トレイシーちゃんは阿重霞な声を発する。
「西蔭千春との一件は解決でいいのだな?」
ええ、今やあいつも俺らの仲間ですよ。
「そうかそうか、西蔭千春もマイケルという悪党のハーレムの一員になったのか」
そうでーー今なんて言いました?
そこで提案があります。と俄に横槍を入れてきたのはリンダ・ジョンソンだった。
提案とは?
「その名も、生徒会メンバーで旅行を楽しんじゃおう合戦です!」
「お、おいリンダ。わ、私はそんなこと聞いてなーー」
「日取りは一週間後!プールのあるホテルに泊まるので水着もお忘れなく!」
「お、おいリンダ!ーーハッ!まさか!リンダ!お前私をマイケルのハーレムの一員にーー」
「それでは!以上で解散です!」
そして俺はリンダ・ジョンソンに追い出されるように生徒会室を出た。しかし、リンダさん、いや、これは生徒会行事であるのだからトレイシーちゃん、いくらなんでも話が急すぎませんかね。水着が必要なことは、まあ前に佐々川さん達と海に行った時のものを使えばいいから問題ないとして、唯一の問題はそんな長距離、ここら辺にホテル、しかもプールのついたホテルなんてないからおそらく遠くなんだろう、に行くのにどうやっていくかだ。まさか馬車?やれやれ、よしてくれ。それは佐々川さんたちとの一件で嫌というほど体験したんだ。水着になってトレイシーちゃんたちの阿重霞な姿に酔うのはいいとして、馬車で酔うのは勘弁願いますぜ。
でぇがくがいそがしいんだっぺ。




