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「岩を穿て!<ウォーター・スピア>!」
キーナーが高速詠唱で魔法を繰り出す。
槍状になった無数の水が佐々木さんに迫る。
「はぁ!」
佐々木さんは、時には身を翻して、時には剣で相殺してそれを凌ぐ。
佐々木さんはどんどんキーナーに近づいていく。
「っ!流石に接近戦は不利だわ!だったら!」
そう言うとキーナーは浮遊魔法を行使し、空中に飛ぶ。
そこから槍状の水を連続で打ち続ける。
これは佐々木さんは防戦一方かと思ったその時。
佐々木さんが徐に飛び上がる。
「っ!なんてジャンプ力!・・・・・・でも、大丈夫だわ。その程度では届かないはずよ」
俺ももちろんそう思った。
しかし、佐々木さんの狙いは他にあった。
「あれ?変なところに着地していくわね。木の上?まさか着地場所を見誤った?」
しかし、その狙いはすぐにわかることになる。「木がしなって・・・・・・まさか!まずい!もっと上に上がらないと!」
そう言ってキーナーは浮遊魔法で上昇するが、その時はもう遅かった。
「はぁ!」
佐々木さんはすでに目の前に来ていた。ーー
「負けたわ。まさか木のしなりを使うなんてね」
「えへへ、昨日のマイケル君との戦いで思いついたんです」
まあ、確かに木のしなりを使っていたな。
ああ、やっぱり戦闘に限っては勉強に必要な脳は必要ないんだな。
なんでそう思ったかって?
言わずもがな。




