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ありきたりな転生物語をもう一度!  作者: ありきたりな人間
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10

「はぁ!」

剣の鋒が眼前に迫る。

上体を逸らしてそれを避けると俺は蹴り上げた。

佐々木さんはそれを軽くいなすと連撃を繰り出す。

その一つ一つに落ち着いて対処する。

ガン、ガンと木剣のぶつかり合う音がする。

唸りを上げる木剣は、なおもスピードを上げる。

もう常人では目で追えないスピードだ。

刹那、俺の木剣が彼女を捉える。

「っ!」

横一文字に振り切り、佐々木さんの体が飛ばされることで距離ができる。

すぐに体勢を整えた佐々木さんはなおも木剣を構える。

ほう、まだやる気か。

俺も佐々木さんとは垂直になるように体の向きを変え、右手で木剣の切っ先を佐々木さんの喉元へ向けると、一気に肉薄した。

「っ!はやーー」

かろうじてそれを受け止めた佐々木さんは、しかしにわかの体勢だったのでよろけて尻餅をついた。

「ってて、やっぱりマイケル君は強いんだね」

まあ、それなりに特訓したからな。

今思い出しても受験までのあの特訓は地獄だった。

「あはは、私もこれでも結構特訓してんだけどなぁ」






昼休み。

「で、あんたは委員会決まったの」

ああ、入らないことがな。

「『入らないことがな(キリッ)』じゃないわよ。そもそも学校の仕組み的に入らないといけないの。・・・・・・佐々木さんは?まさかこのバカと同じく決まってないわけじゃないわよね」

「わ、私はマイケル君と同じところにしようかなぁって・・・・・・」

「はぁ、冷徹の女王が聞いて呆れるわ。だったらあんたから何か提案して見せなさいよ」

「わ、私は別に・・・・・・」

「そんなんだからこの馬鹿もつけあがるのよ。何かガツンと言ってやりなさい」

「・・・・・・私が今一番やりたいと思うのは図書委員会なんだけど・・・・・・」

「ほら、もう決まってるじゃない。万年ぼっちのマイケル君も誘ってあげなさい」

おい、形容詞に悪意があるぞ。

「マイケル君、私、図書委員会をやりたいんだけど、マイケル君もどうかな?」

座高的に佐々木さんが上を向くような形になり、自然に上目遣いとなっているその体勢で、さらにこてんと首を傾げたのでそうとういたいけに感じた俺は、いつのまにか肯んじていた。

「・・・・・・」

おいキーナー、何だその不満顔は。

「別に」

お前、ちょっと怒ってないか?

「怒ってないわよ!」

やっぱり怒ってるじゃないか。

「ふん!」

おいおい、何で怒るんだ。佐々木さんもなんか言ってやってくださいよ。

そう言ったはいいものの、あわあわと慌てる佐々木さんはこれっぽっちも役に立たず、俺が矢面に立ってキーナーをなだめすかすことでその日の昼は終わった。


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