07 部屋内探索!?謎の装置が鍵っぽいのですが…
柊花蓮のうわさ7 マヌケらしい
部屋の中を探索…といってもそこまで大きな部屋ではなかったので、ものの数十分でほとんどは探索し終えてしまった。
机の上にメモが置いてあったのだが当然見たことのない文字が羅列していて、読むことは出来ず、引き出しもあったものの何も入っていなかった。
そして本棚の本は当然読解不能なものしかなく、あとはベッドの上にあったぬいぐるみを調べてはみたが、特になんの変わりもないただのぬいぐるみだった。
その中でもわかったことを挙げるとすれば、メモや本に書かれている言語はどうやら全部同じらしいということくらいだろうか。
「あとはこのよくわからない装置だけど…」
その装置はぱっと見は照明器具だが、照明器具にしては不可解な点がいくつかあった。
まず、中で光って部屋を照らしている謎の石である。
私的には光っているだけでもおかしいのだが、そこには目を瞑ったとしてもこの石から出ている謎の瘴気は見逃すことが出来ない。
無臭な上に思い切って吸ってみても特に何もなかったので身体に害はなさそうなのだが、やはりどうしても気になってしまう。
次に、その大きさである。大きなカプセル状になっており、中には石が五つ入っている。
今光っているのはそのうちの一つなのだが、これにはなにかの意味があるのだろうか?
最後が、六つもあるボタンである。
このボタンに関しては本当に何もわからず、目印になる文字や色の違いなんかもないボタンが2×3列で並んでいるだけなのだ。
まあ、文字が書かれていたとしても読めないのだが。
「うーん、石は五つなのにボタンは六つ…ボタンの五つはそれぞれの石のON/OFFかな?だとすると最後の一つは…?」
ボタンを凝視しながら考えていると、突然左下にあるボタンがカチッと音を立てて押された。
「えっ!?何もしてないのに!?」
何事かと驚いていると光っていた石が徐々に暗くなり、装置の上の部分が先程まで部屋に溶け込むように出ていた瘴気を部屋中から吸い込み始めた。
『どうにかしないと』と思ったが、突然の出来事にどうしたらいいのかわからず、じっとその事態を見守ることしか出来なかった。
やがて部屋の中の明かりが消えて装置が正気を吸い込む音もしなくなった頃、これまた突然私の後ろに位置する壁が開かれたのだった。
「…えっ?私なんか忘れてる?……あっ!服!!」