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異世界なんか行きたくなかった  作者: 耳かき
地球編
2/10

プロローグ②

…知らない天井だ。

どこに連れていかれたり、知らない室内に行ったときにマンガや小説ではありふれた表現だが、実際にそんな展開になると30秒くらいは放心状態になってからそんなことを思うんだな。

俺は現在、ドアが一つ、部屋全体がコンクリートの窓のないベットとトイレのみがある刑務所のようなところに監禁されていると思う。夢と思ったが、自分の体を動かして嫌でも現実だと知らしめる。

服は脱がされており、パンツ一丁である。自分の体を見渡したがどこにも異変は感じられない。ドアを叩いてみたが反応は返ってこないようだ。俺がここで起きる前の記憶は自分の家のベットで寝ていたのが最後だ。こんな風に監禁される覚えはない気がするのだが…。

可能性としては2つほどある。

一つ目は俺が二重人格者であり、ここが精神病院である可能性。俺が寝ている間にもう一人の俺が何か問題を犯してしまい病院に連れていかれたって感じか。

2つ目はありえないと思うが昨日の神隠しを見てしまったことによる監禁。昨日の事故は明らかにおかしかったと思う。だが、誰にも言ってないことがばれるとも思えないし、そもそも現実的な考えではない。それならば、二重人格のもう一人の俺が幻覚を見せたといったほうが納得がいく。

2つ目の可能性のほうがマンガチックでワクワクはするのだが、俺が二重人格であると仮定しよう。

おそらく1時間少々もう一人の自分と話せないか試したみたがどれも失敗に終わった。

というか、そろそろ精神科医の先生が説明しに来てもいいと思うんだけどな。

ベットに戻り、しばらく寝て居ようと思ったとき、ドアの開く音がして一人の白衣を着た20代後半くらいの優しような男性が入ってきた。

「初めまして、相沢 宗太君。私はここでの身の回りの世話を担当する、田中 太郎だ。どうぞよろしくね。」

「お願いします。」

概ね、俺の予想どうりといったところか。俺は田中先生に今の現状を聞くことにした。

「質問してもいいですか?」

「いいよ、なんでもどうぞ。」

「ここは精神病院ですか?」

「違うよ。」

田中先生はにっこりと微笑みながら答えた。

どういうことだ?俺は患者ではないのか?考えがまとまらないまま俺は質問を続けた。

「じゃあ、ここは一体どこなんですか…?」

「ここは研究所だよ。君をこの一時間モニタリングしていたけど、おそらく自分を二重または多重人格者と勘違いしてるようにみえたけど違うよ。君は病などない健康な男性だよ。」

ますます意味が分からない。じゃあ、俺は何のためにここに連れてこられたんだ?聞かずにはいられなかった。

「俺はなぜここに連れてこられたんですか?」

「僕たちの研究のためだよ。」

「そういうことが聞きたいんじゃなくて!」

「ああ、分かってるよ。からかってしまったね、ごめん。ここで研究しているのは簡単にいうと異世界についての研究だよ。」

俺は言葉を失った。異世界についての研究なんて存在するわけがない。俺はおかしな宗教団体に拉致されたと思った。

「そんな研究存在するわけない。本当の目的は何ですか?」

「まあ、信じてもらえないよね。そういうと思って、証拠を準備してるよ!君もこれを見たら信じるしかないさ。一緒に来て。」

「ちょっと、質問はまだ…」

終わっていないと言いかけたところで口を噤んだ。このまま相手の機嫌を損ねたら何をされるかわからない。何よりここから出れる。こんな部屋にずっといたら頭がおかしくなりそうだ。

でも、もし…もしだが本当に異世界の研究をしていて俺が何かを見出されて異世界について協力できるならワクワクが止まらない!男だったらファンタジー小説やマンガ読んでかっこいい必殺技などやってみたいものだ。魔法だって使えるかもしれない。

俺はそんな妄想を考えながら、田中せんせ…じゃないか、田中さんについていった。

部屋を出たら、角部屋だったようで左は壁で右側には同じようなドアが何個もあった。

しばらく廊下を歩くとエレベーターがあり、田中さんが下のボタンを押した。エレベーターに乗り、B6のボタンを押し、エレベーターが下りていく。ボタンを見る限り、俺がいた階は地下3階だったようだ。そしてここには地下しかないことも分かった。地下でしかできない研究なのか?

地下6階に到着し、田中さんが俺に話しかけた。

「さあ、着いたよ。このドアを開けたら異世界の存在を信じるしかなくなるよ。ところで君は異世界といったら何を連想するかな?」

「ドラゴン、エルフ、獣人、スライムとかですかね。」

「すばらしい!今君が言った中のどれかに会えるよ。楽しみにしてて」

俺は半分嘘だと思いながらも胸の高鳴りを抑えることができなかった。

「それなら早く見せてくださいよ。」

できるだけ落ち着いたように見えるように言った。

田中さんは俺の様子を見てにっこりと微笑みドアを開けたのだった。


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