脱出後――No.408021
ひとりでにドアが閉まり、部屋に静寂が訪れる。突然、椅子とナイフ、縄が落ちていた床が開いた。3つの物が暗闇に吸い込まれていく。地面に達したことを示す音は聞こえなかった。床が閉まり、今度は天井が開く。するするとゆっくり降りてきたのは、椅子に縛られている人だった。目をつむっていることから眠らされているようだ。まだ起きそうにない人など気にする様子などなく、人の背中側にある壁に文字が浮かんだ。
「No.408020 は 無事クリア クリア方法:ある程度周りを確認した様子を見せながら1時間を無駄に過ごし その後10分かけて椅子の裏からナイフを取ることに成功 そのまま部屋を荒らすことなく単純にドアを開け外へ向かった」
10秒ほどたつと文字(は文になったが)はブツンと音を立てて消えた。
この音で縛られていた人は目が覚めたようだ。ぼそっとつぶやきをもらし、首を回して周辺を確認しだした。
「ここは、……どこだ?」
しばしの間周りを見て自分におかれた状況を理解すると、フンッと力を入れ、縄を引きちぎった。そのままスタスタ歩きドアを開け外へ歩いていく。
ひとりでにドアが閉まり、部屋に静寂が訪れる。突然、椅子とナイフ、縄が落ちていた床が開いた。3つの物が暗闇に吸い込まれていく。地面に達したことを示す音は聞こえなかった。床が閉まり、今度は天井が開く。するするとゆっくり降りてきたのは、椅子に縛られている人だった。目をつむっていることから眠らされているようだ。まだ起きそうにない人など気にする様子もなく、人の背中側にある壁に文字が浮かんだ。
「No.408021 は 無事クリア クリア方法:軽く周辺を確認し――」