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燃えた夏  作者: Karyu
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第七話 比婆山強化合宿一日目


一日目




俺たちは早速、手配されたものを確認してみた。


リュックに、方位磁石、地図、寝袋、懐中電灯+変えの電池2個、フライパン、ポット、コップ、マッチ、箸、タオル1枚ずつ、そして変えの下着一組ずつだ。それ以外は紙切れ一枚を除いて何もない。


「ねえ、流騎くん、ほんとにこれで一週間すごせるの?っていうか、これって冗談だよね?

ね?」


「いーや、明らかに、任務だろうな。やらないとなると、いやがらせが相当たちが悪くなるからな。とにかくやるしかない」


「そ、そんな……」


「とりあえず、行くしかないんだよ。ほら、さっさと詰めて、いくぞ」


俺は、さっさとドアを出ようとした。


「でも、どこへ?」


「お、そうだった。確かこの紙切れに書いてあったな」


俺は、紙切れに書いてあった字を読んだ。


目的地:比婆山

目的 :強化合宿

日数 :7日間

規定 :とにかく生き延びろ

緊急時:自分でどうにかしろ、もしもの場合はホタルを使え

注意事項:山から規定日数以内にでると、任務失敗とみなす

P.S.幸運を祈る


「比婆山だと!あのくそおやじ、何でわざわざここを選んだんだ……。しかし、命令にはさからえないか。くそ……。次ぎ会ったときには必ず落とし前をつけてもらうからな」


俺は置いてあった紙切れをくしゃくしゃに握り捨てて早々と会議室から出て行った。


「え、ちょ、ちょっと待ってよ流騎くん」


そして、俺たちは、広島支部から出て目的地まで向かった。あの山は自然には満ち溢れてはいるが、野生の動物の凶暴さでいまや誰も出入りはしていない。


くそっ、あのおやじめ。なんでよりにもよってあんなところを選んだんだ。


そして俺たちは支部を出て、駅に戻り電車が来るのを待った。


それd来た電車に乗って広島まで戻り比婆山に向かって歩き出した。


「ねえ、流騎くん。あと、どれぐらいでつくのかな?それに、町の中こんな格好で歩くのって恥ずかしいよ」


確かに、俺たち二人の格好は学生服に登山用のかばんをしょってる状態だ。確かに視線は集める。


「我慢しろ、これが一番の近道なんだから。それに、ほら、山は見えてる」


「うぅ〜、わかったよ……」


そして、徒歩30分後。やっと山のふもとまできた。


「あー、私もう歩きたくなーい。ね、流騎くん、休憩しようよ」


「いや、そんなことしてたら、俺の首が飛ぶ。休憩するのは寝床を見つけてからだ」


「ええっ!そんなー……」


綾夏はそのあと、反論するのをあきらめたのか。そのあとは、しぶしぶと俺のあとをついてきた。


山の中はもうすでにジャングルかと言ってもいいほどにそこらじゅうをさまざまな植物で埋め尽くされ空を見上げても圧倒的に大木の枝葉に覆いつくされて点々としか見えない。


しかし、昔の登山者たちがテントを張っていたとみなされる場所ではさほど植物に侵略されておらず眠れることはできそうだった。


綾夏は早速寝袋を広げ、その上に横たわった。


「あー、もうだめ〜」


「ほら、綾夏。今日の食べ物調達に行くぞ」


「ええっ。でも今さっきついたばっかりだよ。もうちょっと休んでから」


「いや駄目だ、今行かないと日が暮れちまう」


そして、これまた信じられないほど早く食材が手に入った。まあ、これだけ生えていれば見つからないほうがよっぽど珍しいかもな。昔来た時とはぜんぜん違うな。


俺たちは集めた山菜を炒めて、食べた。苦かったが、それでも飢えはしのげたし、色々綾夏ともしゃべれたので、楽しいひと時ではあった。


しかし、明日からは本格的に修行が始まる。だが、まあ食事ぐらいは楽しくてもいいだろう。

そして俺たちは梟の鳴き声を聞きながら眠りの中へと落ちていった。


この、平和なひと時が何の前触れとも知らずに……。



合宿が始まりました。綾夏、大変ですね。ですがこれからどんどん強くなっていもらうしかありませんね。

頑張れ、綾夏。

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