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燃えた夏  作者: Karyu
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第四十五話 合宿開始

 

 ふぅ、まだ来ないのか。ちょっと仮眠を取ってたらもう六時ちょっと前だ。さてともうすでに合宿プランは出来てる。これさえこなせば後はどうといったことはないはずだな。


 しかし問題は刈谷だ。あいつはまだ人を殺したことがないはずだ。その壁をあいつが乗り越えられるかどうかだな。やつのことだ、きっと自分を責めるだろう。まあ、それはあいつの心構え次第だな。


 そんなことを考えていたら、三人とも一緒に支部に入ってきた。特に綾夏は他の二人よりも一回りも二回りもでっかいトランクを引きずっていた。


 まったく、一体何が入っているんだか……。


「よし、それじゃ皆そろったな。それじゃ、もう大体見当はついているとは思うがここの支部の説明を一通りする」


「はい!」


 綾夏が突然手を上げた。


「な、なんだ綾夏?」


「えっとね、私ここのことを支部とかS系クラブとか言うのがちょっと嫌だから名前考えてきたんだ」


「へぇ、なんて名前がいいんだ?」


「えっとね……、スペースってのはどうかな?」


「スペース、宇宙か?」


 刈谷が聞いた。


「ううん、私たちの空間ってことでスペース。どう?」


「俺はいいと思うけどな。他の二人は?」


 俺は刈谷と静香に聞いた。


「いいんじゃないのか、スペース、これならあんまし周りからも勘ぐられないだろうしな」


「そうですね、それでいいと思います」


「よし。それじゃ、今からここからはスペースと命名する。それじゃ、早速スペースの中を説明する。見てのとおりここはかなりの広さを有する、それにまあ別室は三部屋だけだが他の設備はもうすでに見えるメインコンピューター、これを作動するには声紋が必要になる。


 自分の名前を言えばむこうが認識して作動してくれる。あるいは本部のほうから連絡があるときはメインコンピューターが勝手に作動するようになっている。まあ、便利なこった。


 それと別室についてだ。もう、知ってるとは思うがひとつは談話室。個人面談、プライバシー、休憩、着替え、ま、大体はそういうときに使える。中鍵だから外から開くことはない。だけど部屋の中に設置してあるセンサーが中にいる人の健康状態に以上が見られると警報が鳴るようになっている。


 さて次の部屋は談話室の左側だが、そこは筋トレルームだな。簡単に言うと、自主的に訓練したいときに使えばいい。仮眠用のベッドもあるし、必要なドリンクやタオルの数は充分にある。 


 それで最後はシューティングルームだ。ここでは銃を撃つ訓練が出来る。まあ使うのは本物の銃じゃないけどな、バーチャルとヘッドフォンを使ってリアリティにとんだ練習が出来る。任務の際には本物を使うけどな。ちなみに持ち運べる銃はホルスターがMBS支給のスーツ、まあ制服には二つ拳銃をおさめれる用になってる。ここには銃器類はかなりの数が収納されてる、まあ使う機会はそのうちぼちぼちあるだろうからな。俺は主に拳銃一丁と水鉄砲を使う。まあ能力上便利だからな。それに何も銃を随時装備しなくてもいいが、まあ保険と思ってもらえればいい。だからこの合宿でも射撃訓練もちゃんとやってもらう。さ、質問はあるか?」


 俺は一通り説明を終えて質問があるかどうか促した、すると綾夏が


「えっと、今日はどうやって、というよりどこで寝るのかな?」


「ああ、女子は筋トレの部屋の仮眠用のベッドで俺たちは談話室で寝る。そのほうがいいだろ」


「あ、うん。わかった、ありがとう」


「おう、萱場。それで今日は今から何するんだ?」


「ああ、今から荷物を置いて、ここの名物である地震、火災、核対応シェルターに行く。そこで今日最初の訓練だ」


「よっしゃ、腕が鳴るぜ」


「ま、覚悟しとけよ刈谷」


「ふん、それほど俺は柔じゃねぇよ」


「そう願いたいもんだ。それじゃ皆荷物を置いてMBS用のスーツに着替えてきてくれ。銃は装備はしない。それとMBS用のスーツは新しく出来たばかりで昔のスーツと外見は変わらないが、中身は数倍よくなってる。まあ、気付くのは静香ぐらいだと思うけどな。なるべく着替えは早く終わらせるように」


 俺はそう告げて、三人がそれぞれ別室の中に消えていくと、俺はもうすでに着替えているため刈谷用のトレーニング用の土砂崩れなどに使われる土嚢を調達しておいてスペースの出口の前に置いた。しかし、それにしても重いな……。


 五分もしないで全員が着替え終わった。かなり皆、様になっている。MBSのスーツは保温性、防水、衝撃吸収力、耐熱性、耐電性、それに軽さを重視した特殊なスーツで、これを着ているだけで隊員の生存率が十倍高まるといった優れものだ。


「よし、それじゃ、行くか。綾夏と静香はカードを持っているな?」


「うん」


「はい」


「なあ、そのカードって俺ももらえるのか?」


「ああ、多分明日にでも校長から渡されるかもな。それと刈谷お前はシェルターに行くまでその土嚢を担げ」


「なんでだよ」


「訓練はもう始まってるんだよ。それに、それはお前の訓練に必要なんだよ」


「ちっ、わかったよ。ほらよっ!」


 刈谷は軽々肩に担ぎスペースの自動ドア式の出口を出た。やはり、あの筋力は伊達じゃなかったな……、俺はそう確信して残り二人と一緒にスペースを出てシェルターまで向かった。



はい、強化合宿、今度は支部でということなのでもう合宿でいいかなーと……。

刈谷も加わって活気が出てきました^^というよりテンポが良くなってきたなーと思います。

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