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燃えた夏  作者: Karyu
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第三十一話 米子へ……


「それではおかけください。飲み物が欲しかったら自由にお取りください。それでははじめますといってもこれはMBS総司令カゲフミに直接お聞きしたことですけどね。この新たに創設された新(真)・広島MBS支部は当初できるだけグレードの高いチルドレン隊員を配置しここの学校の特質S系の生徒をMBSのこの支部に勧誘することが優先的に行えとの任務が出されました。それと、この支部は最終的に切り札となる場所であることが総司令カゲフミから極秘に言い渡されました」


「そうか、それなら大体の辻褄は合うな。それにしてもここが切り札か……。あのカゲフミの親父は一体何を考えているんだ。一回ちゃんと会ってみないとわからんな。まあとりあえず今日はいったん米子に戻らないといけないけどな」


「はい、ですが総司令カゲフミによると今日いっぱいがタイムリミットのようです」


「タイムリミット?それじゃ、急がないといけないな。今日のところ俺は抜けるけどいいか?後は綾夏に説明しといてくれ、俺は後から綾夏に聞くから」


「はいわかりました。それでは綾夏さんよろしいですか?」


「うん、わかった静香ちゃん。私がんばって聞いて覚えて後で教えてあげるよ流騎くん」


「ああ、頼む。それで次の電車が出るのはいつかわかるか?」


「はい、後十分で米子行き今日最後の電車が出ます。これがその切符です」


「サ、サンキュー……。すごい準備がいいんだな。とりあえず、いってくる」


 俺は急いで部室、というより新支部を急いで出て広島駅に全速力で向かった。もちろん水速転換を使い学校の屋上から様々なビルの上を乗り越えていき駅につく頃には電車出発二分前であった……。




 俺はそのまま米子駅行きの電車に乗って指定席に腰を下ろした。今は四時ぐらいだから八時には着くか……。


 にしてもカゲフミのおっさん一体何を考えているんだ、それに今日までがタイムリミットということは何かをあせっているのか?


 ふぅ、それにしても全速力で来たから喉が渇いたな……。そういえばこの電車には販売機があったっけ……。


 俺は自分の席をたち、電車の最前列に設置してある販売機で麦茶をボトル一本と焼きおにぎり三つほどを買って席に戻った。


 さてと、結構着くまでに時間があるから少し整理しておくか……。まずはリベリオンの動きだな……。あの新種のモンスターやキメラたちを見る限り、あそこのキメラ開発の技術はずば抜けている。しかもそれが北海道でも京都でも確認されている……。一度MBSの上位幹部と隊員たちが集まる会議がありそうだな。それと最近のリベリオンは自ら行動にでない。専ら洗脳されたキメラたちを刺客として送り込んでいるだけだ。一体何を考えているんだ……?


 それにMBSのほうも最近じゃリベリオンと隊員同士のぶつかりあいがない、それとも避けているのか?いや、これはあくまでも推測にしか過ぎないな……。


 それとMBSの作った新たな支部のことだが何故今頃になってあんな最新な設備の整ったものを用意したんだ?それに静香の言っていたカゲフミの伝言、最後の砦と今日がタイムリミットの意味は一体……。ふぅ、くそ。いくら考えてもきりがない……。


 それに最近まで行っていた広島MBS支部の地下ではめっきり人数が減っていたな……、それにチルドレン隊員たちにも会わなくなった。一体裏で何が起こってるんだ、それに俺もこのところ一週間のほど山にいたから最新の情報が把握できていない。それとも俺がいたらまずかったのか?それも聞いてみないといけないな。


 カゲフミのおっさんも静香に連絡残しておいておくだけなんてちょっと準備不足のところもあるな。


 それにしても、ふぅ、やはり日本人は米が一番だな。販売機で買ったとはいえ、この焼きおにぎりはうまい。それに麦茶とあわせるとなおさら味わい深い。


 あと三時間ぐらいか……。これで明日の朝までには帰らないといけないから、今のうちに仮眠を取っとかないとまずいな……寝るか。


 俺は自分の席を最大限と言っても十五度ぐらいだが倒して浅い眠りについたはずなのにいつの間にかぐっすり眠ってしまった。



 

「えー、まもなく米子、終着の米子でございます。お下りの際はお忘れ物なきよう、ご注意ください。えー、まもなく米子…………」


 電車内の放送が聞こえ俺は慌てて起きた。


 ふぅ、もう着いたのか。少し眠りすぎたな。まあまずはカゲフミのところにいく必要があるから先ずホタルを使って連絡しておくか……、いやそれだとMBSに知られることになるから携帯で連絡を取ったほうがいいな。


 そして五分ほどで米子駅に着いた。そして駅から出てすぐさま携帯をかけた。


「こちらシルキ。カゲフミか……?」


「ああ、シルキ、やっと来たか。それで今は駅辺りか」


「ああ、それでそのまま本部に行けばいいのか?」


「いや、それはまずい。とりあえずこの指定の場所まで来てくれ。なに、その駅から二、三百メートル先にある。そこに私はいる」


「ああ、わかった」


 すぐさま通信をきるとカゲフミからメールの着信があり駅からおよそ五分のところにあるホテルまでの地図が届いた。その地図を見ながら俺は夜に煌く街灯やイルミネーションに囲まれながら目的地まで歩を進めた。



舞台は米子へ……。と言っても期間は短いですが。

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