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燃えた夏  作者: Karyu
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第一話 鳳欄高校 転入(1)


 ターゲットの所に辿りつくまで多少時間がかかるので、丁度良い機会だ。俺の住む世界の時事を説明しよう。


 かなり長いが進行上、仕方が無いことだ。頑張って気張って理解してくれ。


この世には、まだ解明できない多くの謎が存在する。その謎、怪奇現象とも言うべきか、その現象によって、ある特殊な人物が8人生まれた。それらはみな、オリジナルと呼ばれた。みな、血は繫がらずとも、お互いが磁石のようにみなが引き寄せられていき、その特別な力で、世の中で起きるさまざまな事件を秘密裏に処理し、行うことがそもそものこの機関の発端だった。


MBS、通称ミステリー・ブラインド・シークレット、怪奇特殊機関はその元祖8人をもとに創られ、その血を受け継ぐ後継者をチルドレンと呼ぶ。その元祖8人、オリジナルはそれぞれ特殊な力を持ち、それらは自然にかかわりそして自然の循環に従う能力である。それらは、火、水、雷、地、森、光、闇、そして風である。


しかし初期のMBSはオリジナル誕生以前に創立されてはいたが、環境省の一部として扱われていた。それが出来たのが今から五十年前。そしてMBSが創立されたのが四十年前である。

MBSは今では日本特別捜査機関及びに第二日本公認軍とされている。


MBSはこれらの能力を保持するチルドレンらによって形成される組織である。ところが、この組織を気に食わず、独自で新たな組織を創りあげたものがでた。この広島にいるシコン、京都のビワ、そして北海道のクキョウらのてによって今も拡大しつつある組織リベリオン。そしてそれらの組織を壊滅および、捕獲するのもMBSの新たな使命となった。


それぞれチルドレンは階級があり、強いものから順にグレード1から10まである。それ以下は一般隊員の階級によって成り立っている。ちなみにおれはグレード10の水のシルキ、そして今こちら側に引き入れたいグレード8の綾夏という少女は火の使い手だと聞いている。


それぞれの能力は、ほかの能力と相反しており、ほかの能力に勝ったり、劣ったりする。そして、お互いの相反している能力を組み合わせた場合、とてつもなく大きな力となり、お互いの弱点を補えるほどのパワーを発揮する。この場合、俺、シルキの能力水は綾夏の火に勝っているため戦いは有利だが、それは、能力上の問題であり、最終的に勝敗を決めるのはお互いの知恵と体力だけだ。その分、綾夏を俺側に連れてくれば、俺も向かうとこ敵なしだ。


そうこう考えているうちに、その少女、木宮綾夏の通う学校に流騎は着いた。都内では有名校と知られる、鳳欄高等学校。かなりの天才あるいは、スポーツ万能である以外では入れる可能性などない学校、まあ、単に優秀な未来ある種子だけを集め、世界に羽ばたかせるためだけにあるようなものだ。だが、この学校の生徒となると、かなりガードが固いからな。まあいい、明日から一週間この学校に世話になり、手短に確実に落として見せる。


俺はもう一度高校を見上げた後、おれは校門を立ち去り、もう手配済みであるアパートの前まで、真っ赤に燃え上がる夕日を背に立ち去った。




翌朝、借りていたアパートで軽く朝食を済ませ、といってもカップラーメンだけであったが、アパートに配給されていた鳳欄高校の制服を着て部屋を後にした。あの、おやじめ、もうちょっとましな、アパートにすればいいものを。何で、目立たないからの一言で、こんな、見た目質素なアパートに住まなきゃいけないんだよ。ま、俺のアパートよりは断然ましだけどな。


しかし、眠いな……。昨日の晩にこの任務の資料を一通り読んでいたため睡眠時間は3時間程度であった。


それにしても、さすが有名校だけあり制服もそれなりのものだ。色は茶色でシンプルだが、学校の紋章など、刺繍がすべて繊細で一つ一つがオーダーメイドだ。まあ、たまには学校もいいかもしれない。そういって、俺はほかの生徒たちとともに、校門の中へとすいこまれるかのように登校した。


アパートはわりと鳳欄高等学校の正面斜め側にあるのだが、なるべく人目を避けなければならないので遠回りしながら登校するのでわずか三分の徒歩を十分もかけて通わなければならない。


キーンコーンカーンコーン、キーンコーンカーーンゴーン


何故最後がゴーンになるのかは謎だが、さすがは、MBS、ちゃんと手続は済まされてあった。俺は、すんなり教師にクラスまで案内してもらえた。


「えーっと、今日から、君たちのクラスに入る萱場りゅうき……くんかな? まあ、とりあえず仲良くすること。それと、今日はクラス委員を決めるのでみな、覚えておくように。それではホームルーム終わり。ああ、あと萱場君、自己紹介が済んだら、あそこの彼女の隣の席に座ってくれ。それじゃ」


そして、担任の教師は淡々と部屋から出て行った。ここは、一応教師も一通りなってるんじゃなかったのか?まあいい、あんまり長々と待たされるのもいやだからな。


えーっと、そうそう自己紹介か、これまためんどいしきたりだ。


「えーっと、こんにちは。萱場流騎、流騎と書いてシルキと読みます。短い間かもしれないけど、よろしく」


 クラスの生徒達は俺に軽い拍手を送った。


まあ、こんな感じでいいだろ。さて、俺の座る席はっと……。


お、あそこか……。なに!?あれは木宮綾夏。なるほど、それほどMBSは木宮綾夏を早急にこちら側に連れ込みたいのか。


「えーっと、流騎くんだっけ。よろしく。私、木宮綾夏、綾夏って呼んでいいよ」


「こちらこそよろしく。俺も、シルキって呼んでくれてもいいよ。まあ、色々世話になると思うけど。よろしく」


なんだ、結構いい子じゃないか。この子なら、こっちの話もうまく通るかもしれない。


「あ、綾夏〜ずるいぞー、新入生君を独り占めする気だなー。私もちゃんと紹介してよー。まあ、いいや、自分から言うから。私、綾夏の大親友の西園寺未来、よろしく〜」


「あ、ああ。こちらこそよろしく」


まあ、なんとも、のりのいい女だな。とても、あの西園寺家の血を引き継いでるようには見えない。まあ、いい。後ちょっとの辛抱だ。


「それでも、流騎君、かっこいいね〜。家のクラスの男子とは比べ物にはならないよー。相当、生まれがいいんだねー。それで流騎君は、何が得意なの?学問系、音楽系?それともスポーツ派?」


「おれは、S系で入ったんだ。まあ、いわゆるマジック系かな?」


この、学校は生まれはもちろんのこと、ある特技を要する。それは学問、音楽、スポーツ、などいろいろな分野に分かれている。しかし、もっとも、貴重視されているのがS系と呼ばれる、尋常を凌駕する特技を持っている人のことであり、それらの人は今の世界の影で働き、MBSにも多数ここからの卒業生も配属されている。


一体この綾夏を含め、どれだけの才人が潜んでいることやら……。



MBSにオリジナル、チルドレン。使える能力の数々・・・。ましてやグレードの順位。いきなりこんなに複雑?になってしまい申し訳ありません。ですが、これだけ、ほんと基礎としてはこれを覚えてもらうだけで今後のストーリーは大まかにこの設定のみです。

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