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燃えた夏  作者: Karyu
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第百十話 最初のチルドレン(五+)


 日が明けた。


 部屋の中でまるで小型の台風が発生したかのような散乱された室内で、三人の死体が転がっていた。


 机の下では首が不自然に曲げられた凜の死体。


 ベッドと壁の間で挟まれながら圧死された恰幅の良い男の死体。


 顎の骨が粉砕し腕が脱臼したまま事切れた背の高い男の死体。


 三人の死体は部屋の中でなにを語ることもなく、ただただそこに存在していた。


 しかし義流の姿、生きた人の姿はその家の中には存在はしていなかった。


 そして凜が担いでいたはずのスポーツバッグもなくなっていた。














 朝の六時、冷たい靄が町を覆い朝の静寂を静寂が包み込み、よりいっそう静けさを増していた。


 冷たいアスファルトの道の上には一つの車が車輪を刻み、義流の家の前で停車していた。


 その後部座席では義流とスポーツバッグが鎮座していた。


 しかし義流は眠り、体には数々のかすり傷が刻まれてはいたがどれも軽症のようである。

 

 そして運転席と後部座席は隔たれていて運転席側には運転手と一人の男が乗っていた。


 男は黒いスーツを着ており、その肩の所にはMBSと書かれた紋章が存在していた。


 そしてその車は再び走り出した。


 その行き先は誰にも知れず、朝日が昇る東側へと向かい、反射光の中に消えていった……。














 果たして、義流はMBSによって保護、捕獲され収容された。


 運転席の横に座っていた男はカゲフミであり、その後も義流の面倒を見るに務めた。


 義流は当初カウンセリングに通わされながらも年を連ねる毎に成長し、過去にとらわれず立派なMBSの隊員として育てられた。


 しかし十年後、義流は忽然と姿をくらましてどこかで流騎が生まれ、カゲフミの手によって保護されるのはまた別の話である。


 さらに、この時カゲフミはチルドレンではなく、義流がMBSに入った十年後に静香の祖父である闇を使うオリジナルと出会うのはまた別の話である。


 そして義流と大地の十年後の再会もまた別の話となるのであった。



義流と大地編です。


終了いたしましたー。でも、凛は生かしてあげたかったです。でも本編で採用すると凛が流騎のおばさんで、義流の母親が流騎のおばあさんになるというシビアな状況に陥るので……。まあ、でも凛の年齢的要素は本編に欲しかったりしますね。もう、後悔しまくりです………。

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