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なぜフィーナとシンヤなのか。
まず、3人に共通しているのは、全員日本からやってきたメンバーであり、それ以外は元々この世界の住人であると言うことだ。
今回の話は、私たちが日本に帰れるかどうかの話である。関係ない人達に迷惑をかけたくはない。
二人に声をかけたところ、予想に反して好意的に受け入れてくれた。
わずかでも日本に帰れる可能性があるならばそれに賭けてみたいのだろう。少なくとも私はそうだ。
後日、各々準備を済ませてリーゼガングの城門に集合することにした。
それまでの間、私はフィーナと連携して情報収集を行うことにした。
北西の山脈の当たりに関しては情報を持っていないため、少しでも何かしらの情報を集めておきたい。
しかし・・・。
「ねぇ、何か情報あった?」
「・・・ダメね。分かったのは道が整備されていないから馬車は使えない。徒歩だと7日ぐらいかかる。・・・それぐらいね。」
「私も~。なんでこんなに情報少ないかな~。」
「まぁ、普段人が行くような所じゃないからね。」
「とりあえず、行けるところまで行ってみる?」
「それが一番早いかもね。」
そして、出発の日がやってきた。
「シズク。」
「ひゃいっ!?」
びっくりして声が裏返ってしまった。
エルウィンに気づかれないよう家を出ようと思っていたのだが。
「・・・無理だと思ったらすぐに引き返すんだ。生きて帰って来いよ。」
「わ、分かった・・・。」
アホとか何やら言われると思っていたが意外な言葉が出てきて正直びっくりした。
しかし、今日出発するのエルウィンに筒抜けだったのか。なんか悔しい。
絶対に目的を成し遂げて帰ってきてびっくりした顔を見てみたい。アイツを見返してやる。
「雫ー!」
「遅いぞ。」
「いやー、今日のことエルウィンに気づかれてたみたいで。」
「で、なんか言われたの?」
「絶対に生きて帰ってこいって。」
「そんなの当然だろ。こんなところで死んでたまるか。」
「うん、どうなるか分からないけど、行けるところまで行ってみよう。」
「うん。」「ああ。」
こうして私たちはリーゼガングを出発した。
道なき道を北西に向けて。




