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異世界のアルケミスト  作者: 多岐川ノリ
錬金術師の意思
91/104

17

 ローゼリッテは次々と玉を投げつけてきた。これらも先ほどと同じ爆弾なのだろう。この爆弾に腕が触れよう物ものなら確実に腕は吹き飛ぶだろう。つまりは触れた瞬間、私の敗北なのだ。

 私とローゼリッテの間にはかなりの距離がある。いかも投げつけてくる玉の速度はそれほど速くない。しかし、私がかわした玉は後ろの壁にぶつかり爆発する。その衝撃で確実に私の体力を奪っていった。

 このままでは私の敗北だ。

 なんとかしてローゼリッテとの距離を詰めなければ。しかし、次々と爆弾を投げつけてくるせいで、なかなか距離を縮める事ができないのだ。




 ならば。




 「ちょこまかと動き回る小娘め!さっさと爆弾で吹き飛ばされなさい!」

 「こうなったら一か八か!」


 ローゼリッテは3つの爆弾の玉を連続で投げつけてきた。

 だが私は避けようとはしなかった。

 「とぉりゃあっ!」

 私は手にしていた刀を振り回す。その刃は爆弾を切り裂いた。切り裂かれた爆弾は爆発せずにそのまま床に転がり落ちた。

 「なにっ!?」

 「今だ!」


 私はこの瞬間を逃さなかった。


 私は爆弾を切り落とした勢いをそのままに、一気にローゼリッテとの距離を詰め、その体を切り裂かんと刀を振り下ろす。ローゼリッテもその攻撃を防がんと、左手に持った杖で食い止めようとする。

 しかし私の刃は杖を切断し、ローゼリッテの左肩に食い込み、そのまま切り落とした。

 「ぐあああぁぁぁっ!」

 ローゼリッテはそう叫び、右手に持っていた爆弾を落としてしまった。

 やばいっ!このままではっ!

 私はすぐさま後ろに飛び跳ねる。

 その瞬間。

 ローゼリッテが落とした爆弾は爆発し、その爆風で私の体は後ろに吹き飛ばされ、転倒してしまった。




 「雫!大丈夫?今の爆発は!?」

 その声はフィーナの声だった。

 私は必死に体を起こそうとする。だが、さっきの衝撃で思うように体を動かすことができない。

 ローゼリッテがいた方へ視線を向ける。ローゼリッテの姿は爆発の時に舞い上がった煙や埃で姿が見えない。

 だが、少しずつ煙は収まり、ローゼリッテの姿が見えるようになっていった。


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