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アーカム率いるエリス将軍直属の精鋭部隊がディルガント城下町内へ突入した。
城下町入り口からディルガント城までの道のりは緩やかな坂道と階段で整備されており、立ちふさがる兵士達を排除すれば簡単にディルガント城へたどり着くことができる。
案の定、私たちが城下町へ突入したと同時にディルガント城から兵士達が出撃した。
「雑魚は俺たちに任せてくれ。シズク達は後ろから突いてくるだけで良い。大丈夫。シズク達には指一本触れさせはしないよ。」
そう言って精鋭部隊の先頭に立って突き進むアーカムはディルガント城から出撃した兵士達を次々と切り倒していく。
我々の兵士達もさすがエリス将軍直属の精鋭部隊である。
2倍以上の数などものともせず次々と撃退していく。
そしてあっという間にディルガント城へたどり着くことができてしまった。アーカムが行っていたとおり、私は一切手を出していない。
「でも、この門はどうすれば良いの?」
ディルガント城の入り口である城門は固く閉ざされている。押しても引いてもびくともしない。
「ちょっとこれ、どうするの?お城の中に入れないじゃん。」
「大丈夫。これも対策済みだ。みんな、少し下がっていてくれ。」
そう言って、アーカムは野球ボールぐらいの大きさの黒い球を取り出した。
「アーカム、もしかしてそれって・・・。」
「ああ、錬金術師殿特製の爆弾だっ!」
そう叫んで、アーカムは手に持っていた黒い球を城門に向けて投げつけた。
その黒い球が城門にぶつかった瞬間。
大きな爆発音と共に、城門に人一人通れるぐらいの穴が空いてしまった。
「よし、シズク達はこのまま城内へ突入してくれ。俺たちは敵が城内へ入り込まないようにここで食い止める!」
「わかった!後は任せて!」
そう言って、私とフィーナ、信也の三人はディルガント城内へ突入した。
ディルガント城内は窓から入ってくる光のおかげで比較的明るかった。
しかし、これは敵の位置がわかると同時に、敵からも我々の位置がわかる、ということである。
その言葉通り、私たちが城内へ侵入したと同時に、吹き抜けとなっているロビーの二階から大量の矢が降りそそいできた。
「こっちだ!」
そう言って信也は私たちを柱の後ろ、敵の矢が当たらない場所へ誘導する。
信也はその柱の陰から自慢の弓を射って、敵を次々と倒していく。
「ここは俺が援護する。お前たちは中央の階段を上って敵の大将、ローゼリッテの所へ行け!」
「・・・わかった。気をつけてね。」
「弓の名手であるこの俺がここでやられるわけ無いだろ?安心して行ってこい。」
「よし、行くよ、フィーナ。」
「うん!」
私とフィーナは中央の階段、ローゼリッテがいる玉座へ向かって走り出した。




