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リーゼガングを出発して1週間。
私たちはリーゼガングとディルガントとの国境へとつながっている街道を進んでいた。周りには草木以外何もなく、夜は当然野営、野宿を繰り返してきた。
そして、この日ついに待ち望んでいたものが目の前に現れた。
「宿屋だ!」
フィーナは綿密な計画を練っていた。
いつ出発してどこで野宿するか、いつ宿屋に到着するか、いつ国境を越えるか、いつディルガントに到着するか。
今のところこの計画に一寸の狂いもない。さすがフィーナと言ったところか。しかし、この宿屋を過ぎた後は国境の町まで宿屋はない。国境までここからさらに1週間かかる。そしてディルガントまでは国境を越えてからさらに1週間かかる。ここでようやく片道の3分の1を越えたに過ぎない。
でも今はそんなことはどうでも良い。
今は旅の疲れを取って十分に休む必要がある。そのためには・・・
「おっふろー!!」
部屋に到着するやいなや、お風呂へ向かってダッシュする私とフィーナ。
「やれやれ、どうして女の子はそんなにお風呂が大好きなんだ?」
「知るかよ。それよりも俺たちも早く入ろうぜ。そうしないと、あいつらに嫌われるぞ。相当汗臭いからな。」
そんなアーカムと信也のぼやきが聞こえたような気がしたが、そんなことはどうでも良い。
今はとにかくお風呂に入りたいのだ!
私は脱衣所で服を脱ぎ捨てるとそのまま湯船にダイブした。お風呂と言っても小さな風呂桶にお湯を溜めただけの簡単なものだ。それでも湯船につかることができるのは嬉しい。
「ふふふ、雫ったら、子供みたい。」
「だって、お風呂気持ちいいんだもん!フィーナも早く来なよ!あったかいよ!」
「はいはい、今行きますから。」
そう言うとフィーナはゆっくりと湯船に入ってきた。
そんなフィーナの体をじっくりと眺める。
「な、何、雫?」
まえからずっと思っていたことなのだが。
「フィーナ、胸おっきい。」
そう、フィーナに比べれば私の胸なんて・・・ほとんど膨らんでいない・・・。
「わ、私はハーフだから・・・かな?」
「うーなんか納得いかない。」
「ほ、ほら、雫だってまだ若いじゃない?大人になったらもっと大きくなるわよ。たぶん。」
「うーん、そうかな?」
「そうそう、そうだって!」
「でもこの胸は納得いかーん!」
「いやー!」
「なんだか隣、楽しそうだな。」
「覗いてみるか?」
「・・・止めておけ、後が怖い。」




