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リリカが目を覚ました後俺たちはリリカ、シズク、シンヤと共にエルフ族の長老の元へと向かった。
内容は病気を収束させたことに対するお礼だった。そのお礼として俺たちに限り、この村を訪れても良いということ。そしてシンヤをエルフの村から旅発つことを許され、リーゼガングへ向かうことが決まった。
シンヤの待遇はシズクが望んだことだった。同じニホンという国から来たことから行動を共にしたいという強い希望があったからだ。
とはいっても家の工房には置いておけない、とだけ付け加えておいた。俺の工房にはもう部屋は空いていないからだ。ただし、彼の弓の腕と森の中でのサバイバル術はかなり目を見張る物がある。今度採取に出かける際には行動を主にしてもらおう。
だが、それ以上にエルフの村が自由に使えるのはこの上なく嬉しいことではある。ここでしか手に入らない貴重な素材が手に入るからだ。これで今まで以上に質の良い錬金術が行えるほか、新たな調合に挑戦することができる。結果敵にではあるが、このような結果を生み出してくれたことに、シズクには感謝しなければならない。
こうして俺たちは無事にエルフの村を出ることができた。
そして数日後。
「へー信也君ってアーチェリー部だったの?」
「ああ、これでも県大会の上位に入る腕前なんだぜ。」
「でもエルフ族のお世話になっていたなんてねぇ。私もエルフ見て見たい!」
「そおかぁ?以外と人間と変わらないぜ。」
「そうなの・」
「まぁ、俺たちよりは長生きしているがな。でもエルフの女の子ってすごい美人でさぁ。」
「もしかしてエルフ族に彼女がいたとか?」
「ま、まぁ、気になる女の子はいたけどよぉ。」
「へー、どんな子なの?」
「それは・・・この世界で最初に俺を発見した子でさ、エルフの村で過ごせるように長老に話してくれたのも彼女でさ、俺の身の回りの世話をしてくれたのも彼女なんだ。これだけつくしてくれて惚れない訳はないだろ!?」
「お前ら、うるさーい!」
一通りの調合作業を終え、一眠りしようかと言うところでシンヤとフィーナが工房を訪れ、世間話に花を咲かせていた。同郷出身の者が3人集まったというところで会話はつきないようで、いつまで経っても会話がつきることがない。俺は徹夜で一仕事終えてこれからゆっくり今のソファーで一眠りしようと思っていたところなのに。この場にリリカがいないのがせめてもの救いだ。リリカは今納品物の配達に出かけている。
「もういい、俺はこれから酒場に行ってくる」
「じゃ、私たちも酒場に行こうよ。ここの麦酒は絶便なのよ!」
「えっ、俺未成年なのにいいのか?」
「いいのよ。リーゼガングでは18歳からお酒が飲めるのよ。ほら、一緒に行きましょう!」
「お前ら、いい加減にしろ!」
くそう、静かに1人で飲もうという計画が。
「お代はエルウィンが払ってくれるから!」
・・・もういい。勝手にしろ。




