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痛み

作者: 武田道子

痛み




あなたの痛み

あなただけが知っている


思いや想像でも計り知れない

ひだの裏に溜まる澱み


取り除いてあげたくても

どうしても届かないところに

ひっそりと隠れている


雨が降っている

ポツン、ポツン

風も吹いている

ざわざわ

痛みは

ずっきんずっきん

ただ疼く




ただ隣にいる

一緒に雨にぬれて

肩を優しく抱き寄せる

一本の傘からはみ出ている肩が濡れないように


人にできることは

・・・多くはない

人がはなつ言葉に

意味がない時

ただそばにいる


痛さはわからないけれど

痛みは伝わってくる

沈黙を守り深い静寂の中で降り積もる雪のように




始まったことには終わりがある

待っても待たなくても春は来る


ただそばにいるだけ

ゆっくりと呼吸を繰り返す

あなたの呼吸が私とシンクするまで


そうしたら・・いつか・・・

ポツン、ポツンと降る雨は止み

ざわざわと吹く風はそよ風に変わり

ずきんずきんとする痛みも

少しずつ薄れていくのではないかと

・・・そう・・思いながら


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― 新着の感想 ―
[良い点] 意味のわかる言葉と、自分にしかかけないだろう言葉で、思うまま書かれているのが、羨ましいくらい、いいのです。 すてきな詩だと思うのです。
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