表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

なろうラジオ大賞応募作品

俺の妻は地球で星座を見たい

 第四回なろうラジオ大賞参加作品第二十八弾!


 五十年前。

 俺は地球で死に。


 なんと()()()()()()()()()()()転生した。


 そして前世の記憶を思い出し、転生している事実に気付くと、転生前の日本では異世界へと転生したりする小説が流行(はや)っていた事もあり「異世界じゃないんかい」とその場で思わずツッコミを入れてしまったのは今でも恥ずかしい思い出だ。


 その場にはたくさん人がいたからな。


 でもよくよく思い直すと、かつていた世界と(こと)なる世界という意味では、今回の転生は異世界転生の一種じゃないかとも思えて……まぁなんやかんやで今がある。


「あなた、そろそろ()()()()()()()()()()()地球が見えますよ」


 乗っている宇宙船の座席でウトウトしていると、妻が声をかけてくる。

 俺が異世界転生者だと自覚し、ツッコミを入れた時にそばにいた幼馴染でもある妻には、俺にこっちの地球人としての前世の記憶がある事を伝えてある。


「こっちの地球にあなたが言っていた物があり、見える星座が一緒なら、あなたがこっちの地球で生きていた証明になりますね」


「なんだ、信じてなかったのか?」


「だって私達の地球では、あなたがいたという地球の事を認識してはいたけれど、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。あなたが亡くなった地球と、同じ地球かどうかの判別はできないわ。並行世界の地球の可能性もありますもの」


「……まぁ、そうだな」


 二つの地球の距離は五十万光年。

 光がお互いの光景を観測者の目に届けてくれるには、確かに五十万年かかる。


 ちなみに、なぜどっちも地球と呼んでいるかについてだが、俺が今世(こんせい)で生まれた惑星も大『地』で出来(でき)た『球』だからだ。


「でもどっちにしろ楽しみだわ。文化や宗教や科学、その他諸々(もろもろ)が私達の知るそれとは(こと)なる惑星の時点でね。それにあなたの言う地球からの星座も見てみたいわ」


 妻は星を見るのが好きだ。

 というか異世界転生を自覚したその時、俺と妻と俺の両親は一緒に流星群を見るために、生まれた町の高台にやってきていた。


 ちなみに俺が前世の記憶を思い出したキッカケは、その時の流星群である。

 前世の俺も妻と同じく星を見るのが好きで、流星群を見るために高台に行ったりしたからな。


 おっと、そうこうしている内に……ようやく宇宙船の窓から地球が見えた。


 ああ、ようやく……ここまで来た。

 地球の視察団に選ばれるまでの道のりは、長かった。


「ああ、やっぱり地球は……青い、な……」


 そして、俺は――。











「……あなた?」





















「おじーさま?」

「どうちたのー?」


「…………ごめんね、今はちょっと寝かせてあげて。とても良い笑顔で……眠っているの(´;ω;`)」











【没案】


「まだまだ死なねーよ?(゜Д゜)」


「「「うわぁ!?Σ(゜Д゜)」」」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] この世広い宇宙のどこかには 知的生命体のいる星があるはず というのは、人の描く永遠の夢ですよね 私達がそこに到達する技術を持ち得ないなら 相手もまたそうかも知れない 無いことが証明できない…
[一言] メイトリックス「連れを起こさないでくれ、死ぬほど疲れてる」
[一言] 50万光年も離れていたら、地球みたいな惑星があってもおかしくないですよね( ˘ω˘ )
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ