第7話:チュートリアル-1
第7話
第7話
「――――・・・・で、ロッツよ。」
「ハイ、ナンデショウ。」
「早く強くなりたいから、バトル方法を教えてくれ。」
「ハイ、カシコマリマシタ。」
「デハ、チュートリアルヲ《オ》ハジメサセテイタダキマス。」
このゲームはどんなバトルなんだろう。
オレは炎や氷の魔法を使えたり、剣から気の刃が出たり、ドラゴンやイフリートを召喚できたりするんだろうか・・・・?
と、色々考え、ワクワクする光治郎。
「デハ、アチラヲゴランクダサイ。」
ロッツは左前方を指差した。
「おお・・・・!!もしやあれは・・・・・。RPGで有名な・・・・・。」
「ソウ、ゴブリンデス。」
RPGでおなじみのゴブリンがオノ持ってフィールドを歩いてる。
なんか感動。
「ゴブリンノアタマノウエヲゴランクダサイ。」
レベル1・ゴブリン;NPC
という透明な文字が、ゴブリンの頭の上に表示されてる。
エヌピーシー
「NPC・・・・?」
ノン プレイヤー キャラクター
「Non・Player・Characterノリャクショウデ、コノゲームノプログラムデウゴクキャラクターノコトデス。」
「あ・・・・、なるほど。」
「デハ、サッソク、アノゴブリントタタカッテミマショウ。」
オオッ!さっそくか。
すごいドキドキワクワクしてきた。
「オレの剣は?まさか素手で戦えと?」
「イエ、ケンモスデモツカイマセン。」
「は?」
じゃあ何で戦えと・・・・?
まさか・・・
木の棒?
光治郎はロッツに指示された通り、ゴブリンに気付かれないように後ろから近づいた。
すると、
目の前がグニャグニャグニャ・・・・・と変な感じになり、
周りが固定された風景になった。
最近のRPGのバトルと一緒だ。
周りの雰囲気は変わらないが、さっきまでいたはずのホームレスがいなくなった。
ゴブリンと向かい合う光治郎。ゴブリンは光治郎の方を見つつ、ジッとしてる。呼吸はしてるっぽい。
「コレガ、バトルモードデ、アナタカラコウゲキスルコトガデキマス。」
「オーケー。わかった。」
「デハ、クウチュウ二ヒョウジサレテイルパネルノナカノ、コウゲキヲエランデクダサイ。」
「選ぶってどうやって?」
「ココロカラペンヲダス・・・・ト、カンガエテミテクダサイ。」
「?」
半信半疑で、ロッツに言われた通りやってみると・・・
空中に透明なペンが現れた。
「オォォ・・・!!すげえ。なんだコレ。」
「ソレハ、シコウペントイイマス。」思考ペン。
「ソノペンヲココロノナカデウゴカシテミテクダサイ。」
「心の中で・・・・?そんな事出来るわけない・・・・・。」
光治郎は、心の中で、思考ペンを動かすイメージを、頭の中で浮かべると・・・・・。
思考ペンが動いた。
「動いた!!」すご・・・・。
「デハ、ソノペンデ、コウゲキヲオシテミテクダサイ。」
「わかった。」
いよいよか・・・・・。
このゲームの攻撃は、どんななんだろう?
ワクワクしつつ、思考ペンで空中に浮かぶパネルの中の攻撃の文字を押した。
すると―――――。
つづく。