第5話:ゲームスタート直前-2
第5話
第5話
「以上がお伝えすべき大事な事です。」
ウィィィィ・・・・・
棺桶のような機械のフタが開く。サラさんがボタンを押したっぽい。
「このゲームはVRMMO。私たち、エアリア-フリーストが作った仮想世界の中で遊んで頂くゲームです。」VR(ヴァーチャルリアリティ、仮想空間技術)
MMO(マッシブリー・マルチプレイヤー・オンライン)
とは、
多くのプレイヤーが同じサーバーにアクセスし、リアルタイムで同じ世界を体感するジャンルである。
「では、このタブレットにゲームで使用するプレイヤー名とサポートAIの名前を決めて下さい。」
サラさんからタブレットを渡される。
「サポートえーあい?」
と、光次朗が聞くと、
「ゲームの進め方や操作方法などを教えてくれるロボットです。1人1台、パートナーとしてつく事になっています。」
「へ――。」
「あともう1つ。そのロボットは、私たち運営側に、あなたのゲームでの状況を伝えるものでもあります。」
「なるほど・・・・」
つまり、説明監視ロボットって事か。いらね~~。
「では、プレイヤー名とサポートAIの名前を考え、タブレットにお書き下さい。」
「は、はい・・・・。」
15分後。
「はい、書きました。」
タブレットをサラさんに渡す光治郎。
「プレイヤー名はクーガで、サポートAIの名前はロッツ、で、よろしいですね?」
「は、はい。」
「登録完了致しました。」
ゲームの中だけでもカッコよくいたいと思い、カッコ良さげな名前を付けた。
サラさんはタブレット画面を光治郎に見せた。
画面には現実の光治郎の見かけがそのまま映っている。
「あれ?アバター(見た目)は決められないんですか?」
「はい。アバターは現実の見た目を反映させます。」
「ゲゲ――――――。」
現実の見た目でクーガはダサい。
「やっぱプレイヤー名変えます。」
「申し訳ございません。一度登録した名前は変えられません。」
「ゲゲ――――――――。」
このアマ、アバター決められないって言わなかった・・・・!!
サギだサギ、このサラ金業者が――――!!
サラだけに。
ポンコツオペレーターに当たった・・・・。
出だしから運が悪い。
第1印象は最高だったのに、今は最悪だぜ・・・・。
先が思いやられる・・・・・。
「ゲームの詳しい説明は、ゲーム開始後、サポートAIから説明させて頂きます。」
棺桶みたいな機械に入り、頭に散髪屋でパーマかける時の様な機械を付け、寝転んだ。
「それでは、ゲームの世界をご存分にお楽しみ下さい。」
ウィィィィ・・・・・・・・ン
透明なフタが閉まる。
いよいよ始まる・・・・・。どんなゲームなんだろう?
クソゲーだったらどうしよう・・・・。
不安を抱きつつ、ワクワクもしてる。基本、光治郎はゲーム大好きだから・・・・・。
ビィィィィ・・・・・・・・・・
機械音が鳴り続き、徐々に意識がなくなっていく・・・・・。
薄れゆく意識の中で、1つだけ光治郎は心配した。
クーガって名前、他プレイヤーにバカにされないだろうか・・・・・。
お前の名前クーガ?ププ―・・・・みたいな。
つづく。