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第2話:決意

2話目です。

                     


久我は家に帰り、晩ご飯の時に、両親にゲーム推薦の事を話した。


反対されるのを覚悟で。



しかし、意外にもすぐに「いいよ、やっても。」と言われた。


驚いた。


どうやら父ちゃんも母ちゃんもおじいちゃんもおばあちゃんも、テレビや新聞でゲーム推薦の事を知っていたらしい。


『・・・・まあ オレ、新聞読まないからなぁ・・・・・、

いや・・・・、

読めないか・・・・。   

   ・・・・・まぁ なにはともあれ、常識的な考えの両親じゃなくて良かった。』

と久我は思った。


久我の父ちゃんは、

「光治郎のバカが治るんだったらラッキーだよな。

だっておれ、光治郎は一生バカで終わると心配してたからなぁ・・・・。」

と言い、


久我の母ちゃんは、

「そうよねぇ・・・・、ほんとラッキーよねぇ・・・・、

光ちゃんの人生は一才の時から終わったと思ってたからねぇ・・・・。

産まれてから今までずっと、バカ丸出しだったからねぇ・・・・。

そうだ!今日は光ちゃんのバカが治る記念にパ――ッと盛大にパーティーしましょう。」

と言った。


「いいね――、そうしよう そうしよう。」

「はいな はいな。」

テンションの上がるおじいちゃんとおばあちゃん。

 

「それじゃ、今からステーキやお寿司買ってくるわね。」

と久我の母ちゃん。


4人はすっかり浮かれモード。



光治郎は心の中で怒っていた。


『まだ、オレのバカが治ると決まった訳じゃないんですけど?

 それに、喜んでくれるのはうれしいけど、

大原先生も父ちゃんも母ちゃんもおじいちゃんもおばあちゃんもオレの事、

バカ バカ バカ バカ・・・・、

ひどくない?』と。


心の中で怒りつつ、その日の夜、パーティーを一番楽しんだのは光治郎であった。




夜11時10分。


パーティーが終わり、自分の部屋に戻った光治郎。


部屋には鉄アレイや腹筋ローラー、ダンベルなどの筋肉トレーニングの為の道具や、

ゲームやマンガがたくさんある。

         

頭良さげな本や物は一切いっさいない。


光治郎は、自分の部屋の中を一通り見た後、

1年前、中学2年生の時の事を思い出した。



中2の夏休み直前。


光治郎は同じクラスの好きな女の子を校舎裏に呼び出し、


「好きです。付き合って下さい。」

と告白した。


しかし、


「バカは嫌い。」

と言われた。


その事を久我は思い出していた。



それから、頭良くなりたいと今まで以上に思うが、

病気のせいで勉強はほとんどはかどらず――・・・、


勉強しても意味ない。オレは一生このままなんだと思い、

部屋にあった勉強の本は全部捨ててしまった。


最低限必要な教科書やノートは、学校の、自分の机の中やロッカーの中に入れてある。


頭が良くなれるというゲームをやっても、

オレは結局変われず、バカのままかもしれない。

でも、変われるかもしれないという可能性が少しでもあるなら、

やってみようと光治郎は思った。


リア充になるために・・・・・。



読んで頂きありがとうございます。


物語はまだまだ続きます。

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