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記憶、随時買取り中。  作者: 裕澄
Dýo ~2章~
8/9

闇の人間と黒い太陽

嶋崎がallagiを去った数時間後…


「…『熊野の遺言状が見つかり、

家にあった熊野のコレクションが本人の生前の希望により、オークションにかけられることが判明した。』…か」


記憶屋は骨董屋allagiの店舗の2階部分にある、

たたみ6畳分もない住居スペース兼アジトにあるベッドに寝転がりながら、スマホに写し出されている熊野に関するある記事を眺めていた。


城之内(アイツ)も気の効いた事をしてくれるな。

この遺言状はアイツが仕組んだモノだろうな。


"骨董屋の店主"としての俺の技量を試しているようにも見えるが…乗ってやらない手はないな。

俺の"表で使える金"は限られてるが…

"裏で使える金"なら、たんまりある。

どうせ"闇の人間向けも"やるだろうからな…楽しみだ」


そう独り言を呟くと、スマホをベッドの脇に置くと、ベッドの横にあるサイドテーブルの上に散らばっている書類の中から真新しそうな書類を手に取った。


「黒い太陽や嶋崎についての目新しい情報は無いと、言っていたが…確認しておくか。」


手に取った書類に記憶屋は目を通した。

その書類は、城之内とbarに行った際にマスター(情報屋)に頼んでおいた、黒い太陽と嶋崎についての情報が書かれたものが纏められた書類だった。


「黒い太陽は相変わらず、ヤツ自体に動きは無いか…」

そう諦めた様に呟いた時


「…フン。彼もいい情報を仕入れたな。

…だが、彼女が俺にたどり着いたとしとも…捕まるなんてヘマはしないが。

せめて、黒い太陽が飼い犬に手を噛まれる位だろう。」

そう呟くと見終わった書類をサイドテーブルの上に放り投げた




闇の人間が黒い太陽という男こそ、

日本の警察庁のトップの人間であり

彼は警察のトップでありながら、

闇の人間との関わりがあり、

表立って記憶屋たちの出来事に関与はしていないが、

後処理をしている…という意味では、表の人間と闇の人間のあいだに位置する男だ。


彼自身、闇の仕事に手を染めているかは記憶屋には、関係がない。


その彼の部下が記憶屋を捜査していると、情報屋の纏めた書類には記してあった。


だが、"黒い太陽"とういう通り名の男が闇の世界にいる限りは…不可能だ。


嶋崎がいう、先代という男。

その男の事を知っているのは、

嶋崎と黒い太陽のふたりだけ。

それが何を意味するのか…


それを記憶屋自身が知るのは、もう少し先になるだろう…


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