プロローグ
こんにちは。
前作は申し訳ありません。
今作は気を引き締めて、50話まで行くようにします。
時の書き手と星の読み手
プロローグとは、別名、理不尽という。
2016年11月11日22:30のことだ。
僕はその日初めて、
「こんにちは。私のために強くなりなさい」
夜空を飛ぶ人に出会った。
…いや、出会ってしまった。
僕の間違えはなんだったのだろうか。
夜中に外を歩いていたこと?
それとも、コンビニで飲み物を買いに行ったこと?
それとも、その時間にそこを通ってしまったこと?
…いやどれも違うだろう。
それらは全て僕個人が選んでしまったことなのだから。
変えることは出来ないし、もちろん止めることも出来やしない。
いや、変えられるものなら変えたいけど無理だしね。
そして拒否をすることさえも難しい。
なぜなら相手は…
「できるわよね♪」
…僕に鋭利(日)な(本)もの(刀)を突き付けながら、命令しているのだから。
くっそ。
どうしてこうなった?
こんなのは、こんな役目を受け持つのは、物語の主人公じゃないのかよ!
どうして俺みたいな、普通の学生がやらなきゃいけないんだよ!
「断「ることは出来ませーん」」
その言葉を最後に僕の意識はテレビの電源を切るように簡単に、落ちたんだ。
あぁ、どうしてこうなった?
主人公になれる奴、なりたい奴ならほかにたくさんいるだろうに。
どうして僕なんだよ!
どっかで「絶望なんてするな!」ってセリフを聞いたことがあるような気がしないでもないけど、今回ばっかりは対象外だよね?
あぁ、…死んでみたいな。
「死ぬことはまだ許されておりませーん」
…あれ?
僕の夢の中のはずなのに、あの理不尽な…もとい、屑の声が聞こえる。
…そうか。僕はそうしてまであの屑を殺したいと思っていたのか。
確か夢は本人が見たい夢を見させてくれるって言うしね。
「そうじゃなくて-。明日からあなたを影殺しにするために、気絶させたのよー」
はいはい、そうですか。わけわからん単語が出たな。
んっんん。ゴホン。
説明しよう!
影殺しとは、2000年より突如現れた『影』と呼ばれる存在を狩ることのできる、世界でもまだ1,000人もいない、まさに意・味・不・明☆な存在なのだ。
それぞれの影殺しは、1つまたは2つ属性を所有している。火、水、風、土のうち2つか、ユニーク1つとなっている。
『影』とは、いつの間にか現れる黒い存在のこと。姿かたちは動物、人型、架空の存在、武器と様々であり、しかも強い。また、こちらも意・味・不・明☆となっている。
で、そんな意味不明な存在に僕になれと?
「ええ。なってくれるわよね?」
断る!
「…え?」
断固として断る!面倒事は嫌いだ!
そんなことをするのは、物語の主人公でいいじゃないか!
だから僕は断固として拒否をする!
「はぁ。まぁいいわ。もうなってるし」
…は?貴様、今何と言った?
「それじゃあねー、ばいばーい」
ちょ、おま、まっ…
ふざけんなよー!
そう、こうして僕の皆が見ていないところでのみ影を殺す、という
『壊れた日常』が幕を開けた。…のか?